オーヴァーロード(2018)
Overlord
監督:ジュリアス・エイヴァリー
出演:ジョヴァン・アデポ 、ワイアット・ラッセル 、マティルド・オリヴィエ etc
評価:80点
こんにちは、チェ・ブンブンです。
J・J・エイブラムス製作の『オーヴァーロード』が遂に日本上陸しました。本作は、戦争映画にみせかけて実は…という内容。当初は観る予定なかったのですが、幸運なことにキャンペーンにあたりムビチケをゲットしたので観てきました。これがGW直後の仕事疲れ、倦怠感を癒す素晴らしいサプリメントでした。尚、できるだけ情報をシャットアウトして観ていただきたいので、この記事はネタバレ記事扱いとしてアップします。未見の方は今すぐ劇場へGO!
『オーヴァーロード』あらすじ
「スター・ウォーズ」「ミッション:インポッシブル」シリーズなど数々の話題作を手がけるヒットメイカーのJ・J・エイブラムスがプロデューサーを務めたサバイバルアクション。第2次世界大戦時、ナチス占領下のフランスの小さな村を舞台に、思わぬ敵と戦うはめになった米軍兵士の姿を描いた。第2次世界大戦下の1944年6月。ノルマンディー上陸作戦が開始された直後、ナチス占領下のフランスに、侵攻作戦の成功を担う重要な使命を帯びた米軍の落下傘部隊が送り込まれる。激戦を潜り抜けて経て生き残った兵士たちは、ナチスの要塞となった教会の塔に潜り込むが、地下にある謎めいた研究所でこれまで誰も見たことのない敵と遭遇する。監督は「ガンズ&ゴールド」のジュリアス・エイバリー。
※映画.comより引用
レンタルビデオの片隅の素晴らしさ
本作は『グラインドハウス』を思わせるセンスオブワンダーなC級映画だ。レンタルビデオの片隅にある、ナチス×ゾンビものをJ.J.エイブラムス協力のもと、若手監督・若手俳優が総力挙げて作った。J.J.エイブラムスが監督をしないというところが重要で、C級映画の醍醐味である闇鍋感を増幅させている。そして観客は、開幕早々ディズニーランドのアトラクションに乗り込んだような没入感に誘われる。いきなり、軍用機の中から物語は始まる。「オメェら行くぞ!」と軍曹の罵声が木霊し、ナチスの銃撃により軍用機が木っ端微塵になる異常空間の中、主人公のエド・ボイスは飛び降りる。上下左右分からぬ混沌の中、彼は水辺に堕ちる。こうして、観客はボイスと共に帰ることのできない戦場に送り込まれるのだ。無数のナチスの目を掻い潜って、破壊対象の村へ潜入するのだが、面白い程に人が死んでいく。突然、地雷を踏んで爆死したり、拷問で倒した筈の敵が銃を乱射し、流れ弾によって昇天したりと不条理だ。これぞ戦争だと突きつけてくる。
そして、事態は急変する。潜入した村で千年兵士になる薬(ゾンビエキス)が開発されていて、村人が次々と実験台になっていくことが明らかになるのだ。そして残された軍人さんVSゾンビ&マッドサイエンティストの死闘が始まるのだが、このクリーチャー造形が5億点。素晴らしい!バイオハザードやサイレントヒルなんかやっている人はより一層目から鱗でしょう。銃殺された仲間を生きかえらそうと、ゾンビエキスを投入すると、その仲間が凶暴化し、銃で撃っても倒れることのない怪物に変容する。その返信シーンの痛そうで、不気味なトランスフォームをじっくりと魅せてくれる。また、誘拐された息子を救助に塔に乗り込む村人の前にたちはばかる全身タイツマンのようなモンスターは、『パンズ・ラビリンス』のお手手目玉男のような不気味さがある。そして、凶暴化した軍人さんとの死闘、マッドサイエンティストとのしょぼい死闘が対比されていく様の手数の多さと爽快さに心が現れ、最後は『ターミネーター2』の溶岩シーンを彷彿とさせる熱いものを感じました。劇中に登場するウェポンの種類の豊富さもあり、至福に包まれた時間を送ることができました。
しかも、J.J.エイブラムスは後輩育成もしっかりしており、彼お得意の横ライン閃光演出もちゃんと継承されていて、本当に素晴らしいなと思いました。
ブロトピ:映画ブログの更新をブロトピしましょう!
コメントを残す