【新元号発表記念】 #平成の日本映画30本 から平成を振り返る

【新元号発表記念】 #平成の日本映画30本 から平成を振り返る

おはようございます、チェ・ブンブンです。

いよいよ、本日2019/4/1(月)11時頃に新元号が発表されます。永遠に続くと思われた平成も終わりを迎えようとしています。ということで、今日は平成を映画から振り返っていこうと思います。平成1~31年のベスト映画を並べることで、時代が見えてくるのではないでしょうか?選定基準は、できるだけ時代を反映した作品、その作品を観ると平成のノスタルジーに浸れるものをチョイスしています。それでは行ってみましょう!

平成1年:ウンタマギルー

監督:高嶺剛
出演:小林薫、青山知可子、平良進、戸川純、ジョン・セイルズetc

平成の始まりは、この沖縄の謎の映画から始まる。日本映画にも関わらず、字幕がないと全く聞き取れない。伝統と歴史が紡ぐこの異様な作品は、まさしく昭和と平成、時代の狭間に生まれるべくして誕生した作品と言えよう。

平成2年:夢

監督:黒澤明
出演:寺尾聰、倍賞美津子、原田美枝子、根岸季衣、井川比佐志、いかりや長介etc

黒澤明後期のこの作品は、夏目漱石の『夢十夜』を黒澤色に染めた、日本映画史にとっても全くみたことの無い作品だ。ゴッホエピソードでは、ゴッホ役にマーティン・スコセッシを抜擢し、日本的でありながら、徹底的に日本映画という枠組みから脱出しようとする。その姿勢は、昭和から新しい時代に移行しようとする精神を感じさせるものがあった。

平成3年:あの夏、いちばん静かな海。

監督:北野武(ビートたけし)
出演:真木蔵人、大島弘子、河原さぶ、藤原稔三etc

平成前半、携帯電話もそこまで普及していない時代のゆったりとした時間を捉えた作品。今や、スマホやパソコンの普及により人々は時間に縛られ、スポーツに熱中しようとしても、大会の期限から逆算してどういった練習をすればいいかを細かく決めてしまう。しかし、この映画では純粋にサーフィンに情熱を注ぐ人々が描かれていた。

平成4年:青春デンデケデケデケ

監督:大林宣彦
出演:林泰文、柴山智加、岸部一徳、ベンガルetc

平成は割と音楽青春映画の傑作が多かった気がする。有名なところでは『リンダ リンダ リンダ』なんかがそうだ。平成後期になると『映画 けいおん!』、『リズと青い鳥』のようなアニメ映画でも音楽青春映画が生まれたし、『ハルチカ』、『青空エール』のようなコテコテのキラキラ青春ものにも熱い音楽のドラマがあった。その先駆けとも言えるのがこの『青春デンデケデケデケ』。デンデケデケデケと疾風怒濤のように過ぎ去る青春の果ての列車で若者が感じる胸が締め付けられるような思いがたまらない一本です。

平成5年:まあだだよ

監督:黒澤明
出演:松村達雄、香川京子、井川比佐志、所ジョージetc

平成も5年経過すると、昭和とはなんだったのかが見えてくる。本作は平成から見た昭和を描いた傑作だ。監督は黒澤明だしね。とはいっても、この映画とっても変な映画で2時間10分のうち半分が同窓会、もう半分が猫探しという誰得感満載な内容となっているのだ。それでもブンブンは大好きです。

平成6年:平成狸合戦ぽんぽこ

監督:高畑勲
出演:野々村真、石田ゆり子、三木のり、平清川虹子、泉谷しげるetc

平成といえば、ジブリ映画でしょう。平成はジブリ映画が無双し、老若男女、日本だけでなく世界中どこいっても通じるブランドを築き上げたといっても過言ではありません。そんな時代に生まれたこの『平成狸合戦ぽんぽこ』は、太鼓昔のオペレッタ喜劇である『狸御殿』を平成に見合う形でブラッシュアップした傑作だ。演出が狂いすぎて失敗に終わった鈴木清順の『オペレッタ狸御殿』とは違い、環境破壊に対するメッセージ性も込めつつ、それが説教くさく無い形で演出されていたのが好感持てます。

平成7年:TOKYO FIST

監督:塚本晋也
出演:塚本晋也、藤井かほり、塚本耕司、輪島功一etc

バブル崩壊、就職氷河期、毎日満員電車で通勤し、24時間戦う、そして自殺する。陰鬱とした時代を象徴するような作品がこれだ。閉塞的な空気感の中で、ボクシングをすることにより活路を見出そうとする男の熱いドラマがそこにありました。

平成8年:(ハル)

監督:森田芳光(君都道幸)
出演:深津絵里、内野聖陽、山崎直子、竹下宏太郎etc

Windows 95の登場により、コンピューターが少しずつ一般人の間で普及し始めた頃を反映した作品だ。チャットを通じて、どこにいるのかわからない相手に対して情を抱くロマンスを十二分に発揮した作品です。

平成9年:ラヂオの時間

監督:三谷幸喜
出演:唐沢寿明、鈴木京香、西村まさ彦(西村雅彦)、戸田恵子etc

最近、AMが廃止され、全てFM放送に切り替わったらしい。今や、Youtubeやニコニコ動画で気軽にラジオを配信できるようになった。気軽になった故に失われたラジオ文化があるのでは?その問いに答えてくれるのが本作だ。ラジオの効果音がどうやって作られるのか?生放送、大勢が関わっているからこその大変さなどが凝縮された傑作コメディです。

平成10年:HANA-BI

監督:北野武(ビートたけし)
出演:北野武(ビートたけし)、岸本加世子、大杉漣、寺島進etc

最近の北野武映画は微妙なものが多いのですが、平成前半の彼の作品は非常に鋭いものを感じた。典型的なヤクザ映画でありながら、ヨーロッパ映画を彷彿させる空気を捉えた作風。今の北野武が生み出せないカラーは、もはや平成の宝とも言えるでしょう。

平成11年~20年

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です