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『THE DISASTER ARTIST』日本公開希望!『ブリグズビー・ベア』に続く映画愛溢れる傑作

『THE DISASTER ARTIST』日本公開希望!『ブリグズビー・ベア』に続く映画愛溢れる傑作

ディザスター・アーティスト(2017)
THE DISASTER ARTIST(2017)


監督:ジェームズ・フランコ
出演:ジェームズ・フランコ、ブライアン・クランストン、デイヴ・フランコ、
ザック・エフロン、セス・ローゲン、シャロン・ストーン、J・J・エイブラムスetc

評価:70点

アメリカで昨年話題になったアカデミー賞脚色賞ノミネート作品『THE DISASTER ARTIST』のブルーレイを買った。

本作は、日本未公開、未DVD化のカルト映画『THE ROOM』の製作秘話を描いた作品だ。『THE ROOM』は当時無名だったトミー・ウィソーが、自ら監督、脚本、主演を担当したものの支離滅裂過ぎるストーリーに、彼の大根演技が合わさり、文字通りディザスターとなったカルト映画だ。彼のこだわり故、無駄な合成処理等も行い約6億円の制作費が掛かっておきながら、当時20万円しか儲からなかった。しかし、あまりの酷さに現在では、カルト映画として、アメリカで絶叫上映が開催されるまでの地位を獲得した。

本作は、そんな『THE ROOM』好きが集まって作ったファンムービーだ。監督&主演はジェームズ・フランコ、出演者にセス・ローゲン、J・J・エイブラムス、ブライアン・クランストン、ザック・エフロン等が集まった。

オーストラリアに住む映画仲間が、昨年のベストテンに本作を入れていたのでワクワクしながら観ました。果たして…

『THE DISASTER ARTIST』あらすじ

俳優を目指していた、グレッグ・セステロは一風変わった男トミー・ウィソーに出会う。彼は金持ちらしく、ロサンゼルスに移り住もうとセステロに言いよる。すっかり意気投合した二人はロサンゼルスに移る。しかし、中々俳優として芽が出ない。そんな中、セステロが「自分たちで映画を作ればいいのでは?」と冗談交じりに言ったことをきっかけに、問題作『THE ROOM』の制作が始まるのだった…

『ブリグズビー・ベア』に続く映画愛の塊

ブリグズビー・ベア』に近い感動作だった。

夢をもってオーディションを受け続ける二人の俳優トミー・ウィソーとグレッグ・セステロ。二人は、演技が下手すぎて中々報われない。そんな中、セステロが「俺らで映画を作ればいいじゃん!」と言ったことから、『THE ROOM』の制作は始まる。トミーは富豪故、金はある。しかし技術はない。カメラの知識がないから、使えるカメラはとにかく取り寄せ、必要もないのに合成処理を行おうとする。唯一自分を理解してくれるセステロへの愛を映画にぶつけようとするのだが、空回りしてしまう。

セステロや周りのスタッフは、トミーの暴走により明らかにゴミ映画になるであろう『THE ROOM』をなんとか完成させようとする。

このどうにもならない、沈みかけのタイタニック号を何とか持ち直そうと奮闘する姿に泣けてくる。

そう、これは財はあるが才能がない男とスタッフとの血滲む闘いの映画だったのだ。そして、違和感を抱きつつも次第に団結していくスタッフの姿は『ブリグズビー・ベア』を彷彿させられる。

しかし、あちらとは違いこちらは嘲笑という形の絶賛だ。シェイクスピアをやろうとして、笑い者にされるトミー、自分の意に反した絶賛を受け入れていく終盤はとてつもなく切ないものを感じた。

『THE ROOM』未見でも問題ないか?

本作が全く日本公開しない理由として、元ネタの『THE ROOM』が日本公開はもちろん、DVD化すらされていないのだ。本作を公開するとなったら、当然『THE ROOM』の上映 or DVD化とセットにする必要がある。しかし、この救いようもない駄作をわざわざ工数かけて上映する力がワーナー日本支部にあるのだろうか。恐らくないだろう。噂によると、裏で日本公開に向けた交渉が行われているらしいが厳しそうだ。

では、『THE ROOM』を観ていないと楽しめないのか?実は、ブンブン、『THE ROOM』は未見の状態で観たのですが、全く問題ありませんでした。寧ろ、『THE ROOM』の見所を一つずつ教えてくれるので、観たくなりました。

特に、映画史に残る迷セリフ

I did not hit her. It’s not true. It’s bullshit. I did not hit her. I did not. Oh,hi Mark.

を堪能したくなりました。

ココマルシアター支配人イクゾ気合に観て欲しい

最後に、本作は吉祥寺のココマルシアターの惨事と重なる作品だ。夢をみるが、才能のない人のもがきにイクゾ気合の面影がある。彼は、映画監督になる夢を諦めきれず、ゲーム会社の運営をしながら映画館運営を始めた。しかし、圧倒的センスのなさ、ミスの多さで、いまだにまともな運営がなされていない。上映中止も多発している。また、今年の春公開予定だったイクゾ気合監督作『奇跡のゾウ ゾウのはな子が星になった』の製作が難航しているのか、全く進捗告知がなされていない。普通だったら、映画館は閉館し、本業のゲーム会社運営も危うくなるはずなのだが、全く潰れる兆しがない。このミステリアスな雰囲気含め、イクゾ気合は日本のトミー・ウィソーだと言える。

ってことで、彼には是非本作を観て、ゾウのドキュメンタリーを完成させてほしい。もしかしたら、カルト映画になるかもしれない、、、

【悲報】ココマルシアター初回「マイ・ビューティフル・ガーデン」が客4人&上映中止になった件

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