シルバー・グローブ/銀の惑星(1987)
原題:Na srebrnym globie
英題:On the Silver Globe
監督:アンジェイ・ズラウスキー
出演:アンジェイ・セヴェリン、
クリスティナ・ヤンダ、
アンジェイ・ズラウスキーetc
評価:95点
昨日、実家に帰ったら、ポーランドの鬼才アンジェイ・ズラウスキーDVD-BOXが届いていました。
』観たきり。しかも、『コスモス』はワケワカメ過ぎて頭を抱えただけに、この1万円の買い物は正直不安でしかなかった。
最大の目玉『シルバー・グローブ』は、大叔父のイェジイ・ジュワフスキによる同名小説を「じっちゃんの名にかけて作ったる!」とズラウスキーが力を入れて作った超大作。ポーランド政府の金を使い果たすぐらい予算が使われ、慌てた政府が製作を禁じたのに、力技で作り切った作品。それ故か、ネットで調べたら、ワケワカメ!と発狂する人続出でした。
そんな『シルバー・グローブ』を家族がいるお茶の間で堂々と観たのだが、これが傑作だった。寧ろ、『神々のたそがれ』に比べたら非常にシンプルで分かりやすい作品だった。
↑ピーター・ラビットと一緒に観たぞw
『シルバー・グローブ/銀の惑星』あらすじ
とある惑星に不時着した宇宙飛行士。彼らは、惑星の住民と共生の道を歩み、新人類史が幕を開けるのであった…1980年代にあったFPS映画!
本作は、とある惑星に不時着した宇宙飛行士が、その惑星でサバイバルし、文明を築いていくという内容。言わば、SF版『天地創造』だ。
何より驚かされるのは、本編の殆どがFPSで展開されるところ。まるで、自分も惑星の住民になったかのような感覚に陥る。狩りや、天災からの逃亡を疑似体験できるのだ。
しかも、『セブン』で当時話題となった攻撃されるとカメラも倒れるという撮影テクニックは、『シルバー・グローブ』でガンガン使われているのだ。
』のような肉弾戦、超光速主観アクションも既にやられているのだ。
なんだか、観ているうちに、これは半世紀先に主流になっているであろうVR映画の先駆けなのでは?未来的過ぎて、当時受け入れられなかったのでは?と感じた。
確かに、映画慣れしてないと難解なところがある。
縄文土器弥生土器どっちが好き、どっちも土器
な時代を描いていると思いきや、いきなり
明日は古墳へGO!古墳へGO!
雨なら電車に揺られて
古墳へGO!古墳へGO!
あなたと二人で古墳へGO!
な時代になっており、最終的に、
あなたは武士 きらきら武士
きらきら武士 武士 武士!YEAH!
な時代になっているのだ。特に時代に関する説明はない。いや、きっとしているのだが、暗号化されたナレーションだから分かりにくい。
でも、レキシの当事者になるとはワケワカメな混沌を共に歩むこと。別に分からなくたっていいじゃないか!
ホドロフスキーの『DUNE』は結局完成しなかった。しかし、彼がもし気合で完成させていたら、きっと『シルバー・グローブ』のようになっていただろう。
幸運なことに本作はTSUTAYAでもレンタルが始まった。いや、新文芸坐で4/20(金)に上映されるではないか!
これは観て欲しい。貴方はレキシが産み落とされる瞬間、地球が《神》となる瞬間を目撃するだろう。
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