『ジャッキー ファーストレディ 最後の使命』カイエを唸らせたチリ映画の本気

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016)
JACKIE(2016)

監督:パブロ・ラライン
出演:ナタリー・ポートマン、グレタ・ガーウィグ、ジョン・ハートetc

評価:90点

先日、カイエ・デュ・シネマベストテン

で9位にナタリー・ポートマン主演の伝記映画『ジャッキー ファーストレディ 最後の使命』がランクインしていた。パブロ・ララインは近年注目しているチリ監督の一人だが、本作は劇場での鑑賞を観逃していたので、急遽DVDで借りて鑑賞しました。そしたら…とんでもない映画でした。

『ジャッキー ファーストレディ 最後の使命』あらすじ

1963年11月22日、JFKが暗殺された。未亡人になったジャクリーン・ケネディは、アメリカ史かつてない事件を一人で乗り越えなくてはいけない状況へと追いやられていく…

画作りの拘りが怖い

カイエ・デュ・シネマベストテン2017に選ばれた、今最もキテいるチリの監督パブロ・ラライン映画。

正直JFKについてそんなに詳しくないし、絶賛しているシネフィルの方々も「オススメするには、、、」と何か言いたげで正直避けていました。

しかし、カイエがベストテンに選んでいるなら、相当クレイジーなんだろうと挑戦してみました。

これはナンテコッタ!映像に拘りまくるパブロ・ララインが狂気の監督ダーレン・アノロフスキーと組んだからただのジャクリーン・ケネディの映画ではない。まるでテレンス・マリックのような美しすぎる映像にクールな映像フェチは発狂するだろう。

しかも、あの伝説的番組『A tour of the White House』を完全に再現しようとしているではありませんか!

そのこだわり抜いた映像に、ナタリー・ポートマンが耐えうる演技をしている。

あまりに大きい大事件。受け入れ難き事実。揺れ動きいてもたってもいられないジャクリーン・ケネディ。事件当時と、暫く経った後のジャクリーン・ケネディを対比させることで、彼女が強く強く成長したことがよく分かる。大統領就任して活躍する前に暗殺されたJFKをいかにして人々の心に焼き付けるか。圧倒的オーラで迫る本作はまさに伝説と言えよう。

パブロ・ラライン、、、恐ろしい子

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