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【ネタバレ解説】「ソーセージパーティー」は人種と宗教の関係を徹底的に掘り下げたケツ作だった件

【ネタバレ解説】「ソーセージパーティー」は人種と宗教の関係を徹底的に掘り下げたケツ作だった件

ソーセージ・パーティー(2016)
SAUSAGE PARTY(2016)


監督:コンラッド・ヴァーノン、
グレッグ・ティアナン
声の出演:セス・ローゲン、
エドワード・ノートン、
ジョナ・ヒル、クリステン・ウィグetc

評価:90点

昨年、「スーパーバッド 童貞ウォーズ」や「ザ・インタビュー」のセス・ローゲンが、「劇場版 きかんしゃトーマス」シリーズのグレッグ・ティアナン監督と「マダガスカル3」などのコンラッド・ヴァーノン監督を起用し、R指定アニメを創り上げたことが話題となった。その名も「ソーセージ・パーティー」!まるで「トイ・ストーリー」のようなファンタジーファンタジーした作品に見せかけて、中身は下ネタ、Fワード、そして人種差別ネタの応酬で全米だけでなく日本にも衝撃を与えた。しかし、意外にもその衝撃は、「賞賛」という方向へと転がっているという。今回、チェ・ブンブンその真相を確かめにDVDで鑑賞してみました!…これが大大大ケツ作でしたwww

「ソーセージ・パーティー」あらすじ

とあるスーパーマーケット「ショップウェル」。食材たちは、お客様に買われて店の外(=天国)へ出ることを夢見て毎日、歌を歌いお客様を迎えていた。ソーセージのフランクはホットドッグのブレンダと結ばれホットドッグになることを夢見ていた。そんなある日、店に返却されたハニーマスタードが、青ざめて帰ってくる。「天国は地獄であった」。果たして店の外で何があったのか…

人種と宗教の関係を緻密に皮肉ったケツ作!

本作は、予告編通り、人間の「食事」を食べ物目線で描くことでとてつもなくグロテスクに描いている。そして、何よりも気持ち悪いほどの下ネタが炸裂している。そもそも「Fanny Dogs(愉快なドッグ)」と言う名のソーセージと「Glamour Buns(グラマーなバンズ)」というバンズが合体しようという時点で察し。そして、食材が膣洗浄機(ビデ)と戦うという展開で、多くの観客は「くだらねぇ」と腹を抱えて笑うであろう。

しかし、よくよく観察していくと、よくぞ食材をあそこまで人種・宗教ネタに結びつけられるなーと感心してしまう程に手数が多い。そして何よりも、この世の普遍的な社会構造までもあぶり出し皮肉っている点でブンブンはドンドン映画に惹き込まれ、感動すら覚えてしまった。

まず、冒頭のミュージカルシーン。食材達は陽気に歌う。「お客様に買われること」を最高の幸福とし、歌うのだが、各食材たちは陽気に他の食材を侮蔑している。ナチスを思わせる食材(牛乳?)はジュースを根絶せよ!と歌い始めている。 Juice(ジュース)とJews(ユダヤ人)を引っかけているのです。お互いに自分の信念で、宗教のような曲を書き換えていく。

まさに「イスラム教」と「キリスト教」の神が元々同じだったみたいなを冒頭5分で示唆しているのです。

そして、物語が始まるとスーパーマーケットのパートと店の外に出たソーセージの話が平行して描かれる。スーパーマーケットのシーンでは、ソーセージのフランクが恋人が道中であうのは、イスラム教徒のラバシュ(中東の薄いパン)とユダヤ人のベーグル(東欧系ユダヤ人が食べるパン)、メキシコ系のタコス。当然ながら相容れない関係なのだが、「人間」という邪悪な神を前に段々と一致団結していきます。

下品で差別的な描写は多いのだが、不覚にも現在世界が成し遂げていない国際平和を90分たらずの映画の中で成し遂げてしまっています。様々なお国を冒険し、同じ信念で、お互いに個性を認め合い、世界の脅威に立ち向かう描写のなんと美しいことか!ブンブンはノックアウトされました。それこそ、予告編でフィーチャーされていた、食材が無残にも食されるゴアシーンなんかどうでも良くなる程、イカしたストーリーだったぜ!

選曲が素晴らしい!

また、本作は劇中歌のセンスも素晴らしい。冒頭5分のミュージカルもそうだが、劇中Wham!のMake Me Up Before You Go-GoやThe Isley BrothersのIt’s Your Thingといった懐メロがドープに映画に嵌まること嵌まること。エンディング曲もThree Dog NightのJoy to the Worldだしね。これは上がるでしょ!
何よりも、ブンブンの心を鷲掴みにしたのは、Meat LoafのI’d Do Anything for Love(But I Won’t Do That)がカタルシスを生み出すシーン。確かに、このロックシンガーの名前は食品!よう考えたなー。あの「ロッキー・ホラー・ショー」でバイカーのエディ役として、ブンブンを興奮させたミートローフさんとこんなところで再会するとは!(ちなみに、この曲のMVはマイケル・ベイが製作している)。しかも曲の内容も、愛をすべて捧げるが、実際にはそんなことしないという前に出ようで出ようとしているが、前に出られない、「それだけはしない」というのを強調しており、シーンと見事に合致している。

いやー「ソーセージ・パーティー」侮っていたけれども、メチャクチャよかったな~ラストの予想外な展開込みで大満足でした。

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