アルジェの戦い(1966)
La battaglia di Algeri(1966)
監督:ジッロ・ポンテコルヴォ
出演:ブラヒム・ハギアグ、
ジャン・マルタン、ヤセフ・サーディetc
評価:80点
「欲望」「気狂いピエロ」「仮面/ペルソナ
」が公開された年のキネマ旬報ベストテンで1位を奪取した作品は「アルジェの戦い」。監督も役者も無名という状態で強豪を倒した本作がようやくリバイバルとしてDVD化されました。実際に観てみたところ、トンデモナイ作品でしたよ…
「アルジェの戦い」あらすじ
フランス統治下のアルジェリア・カスバで、レジスタンス達は密かにテロ計画を立てていた。そんな彼らと、テロを起こさせまいとするフランス軍との情報戦を描く…仁義なき戦いだ!
本作がヴェネチアで最高賞を獲った際、現地入りしていたフランス人のうち、フランソワ・トリュフォー以外がぶち切れたことで有名な作品でもあるが、意外にも本作は革命側と仏軍側両方の視点があるので、ただの言いがかりと言える。
お互いに、倒しても倒してもワラワラと増援がでてくる状態で、如何にして壊滅させていくかのプロセスが非常に面白い。アルジェリア人地下革命軍は、日々フランス人から虐げられている。自分たちのホームタウンなのに。だからこそ、土地の利を活用した逃走ルートを確保しつつテロを敢行する。銃を絶妙な場所に隠し、警備員を射殺。外国人バーを爆破する。まさに、「仁義なき戦い」の荒々しさが本作にはあった。
音楽とカメラワークが凄い!
また、本作はドキュメンタリータッチで描かれており、処刑シーンや牢獄のシーンのリアリティが凄まじい。また爆破テロの様子は、「本当に誰か死んだのでは?」と思う程恐ろしいものを感じる。
そして、なんといっても物語を盛り上げているのはエンニオ・モリコーネと監督が共同で創り上げていった音楽です。本当に観れば観る程、「仁義なき戦い」にしか見えない、痛み感と高揚感を同時に与える音楽はブンブンを夢中にさせました。
戦争映画が旬である夏に観てみてはいかがでしょうか?今だとキングレコードから廉価版DVDが発売されてますよ。
コメントを残す