【カンヌ国際映画祭特集】「掟 Tilaï」審査員特別賞グランプリ受賞のブルキナファソ映画

掟(1990)
Tilaï(1990)

監督:イドリッサ・ウエドラオゴ
出演:ラスマネ・ウエドラオゴ、
イナ・シセetc

評価:75点

今年もカンヌ国際映画祭のシーズンがやってまいりました。今年は5/17~5/28に行われます。ってことで、当ブログもカンヌ国際映画祭関連作品を紹介しようと、歴代の受賞作品リストを眺めていたところ、面白い作品を見つけました。それは「掟」。なんとブルキナファソの映画です。

ブルキナファソはアフリカ西部に位置する国で、国名は「高潔な人の祖国」という意味を持っています。
調べて観たところ、一つの国の中にモシ人、プル人、ボボ人など様々な民族が入り乱れ、また度重なる軍事クーデターで情勢が不安定な国とのこと。

果たしてそんなブルキナファソの映画はどういったものなのだろうか?

「掟」あらすじ

数年放浪していた青年サガが村に帰ってきた。しかし、村人の様子はおかしい。歓迎ムードではない。実は青年の恋人ノグマは村長の命令で別の人と結婚させられていたのだ。村長の隙を見て再び情事に励むサガとノグマだったが…

人生初ブルキナファソ映画

カンヌ国際映画祭で、小栗康平の「死の棘

」と同時に審査員特別グランプリを受賞したブルキナファソ映画。

アフリカ映画はなかなか日本で観ることができない。南アフリカ共和国なら「第9地区」「ジャッジ・ドレッド」等、近年見かける。
しかし、ブルキナファソと聞くとピンとこない。しかし、今回観たブルキナファソ映画「掟」は非常に面白かった。

放浪の旅から帰ってきた男は村の異変に気付く。なんだか、ヨソヨソしい。
自分の恋人が村長命令で、夫人になっていたのだ。

恋人も嫌々承諾したと聞いて怒りに燃える男は、こっそり恋人と常時を交わすのだが、案の定バレる。

スレイマン・シセのマリ映画「ひかり」もそうだが、アフリカの部族は村長ないし部族長が絶対的な権限を持っており、日本やアメリカなんかとは違って、ボスの逆鱗に触れた際の制裁がエゲツない。

アメリカの部族と聞くと、陽気だったり、怒りのデス・ロードのように荒ぶっているイメージが強いが、この「掟」の部族はネチネチ、ネチネチと非常に嫌らしいイジメをしてくる。

「死の棘」さながらイヤーな傑作であった。

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