パルムドールは誰の手に?
いよいよ、明日未明、
パルムドールが発表されます。
今年のカンヌ国際映画祭は、
開催前の批評家予想では、
グザヴィエ・ドラン、
ペドロ・アルモドバル、
クリスティ・プイウが
強烈支持されていたのだが、
ふたを開けてみると、
ドランとアルモドバルの
評価が微妙。
クリスティもScreen International
の批評家評は若干微妙…
反対に、ドイツの無名監督
マレン・アデ「TONI ERDMANN」が
大好評となっている。
またカンヌの常連ジャームッシュと
ジェフ・ニコルズも好評で
彼らの方がパルムドールが
近いと話題に…
そこで今年は
カンヌ国際映画祭大予想
をします。
もくじ
第89回カンヌ国際映画祭受賞予想
パルム・ドール:「LOVING」
既にアカデミー賞作品賞と名高いジェフ・ニコルズ最新作。
「テイク・シェルター」「MUD」と
アート系B級映画でカンヌを
中心に注目を集めていた監督だけに、
さらにテーマも実話もの。
1958年アメリカのバージニア州で
異人種間結婚をしていたため
逮捕された夫婦が、
1967年まで闘い、最高裁で違憲を
勝ち取った感動話だ。
カンヌらしいアート映像と
重い社会派ストーリーは受け入れ
られるのでは?
最有力候補のジャームッシュ映画は
いつも通りのジャームッシュワールドで、
社会的メッセージもさほどなさそうなため
パルムドールはこいつだろう。
グランプリ:「TONI ERDMANN」
「恋愛社会学のススメ」でベルリン国際映画祭
審査員グランプリを受賞している
マレン・アデの作品が
批評家大絶賛。
ただ、キャリア的にまだまだ
パルムドールに及ばないので
こちらの賞に追いやられるのでは
とみた。
ビジネスコンサルトの女が
お父さんの嫌がらせに
四苦八苦する様子を描いた
3時間弱の作品。
日本も権利を買えたようなので
年末あたりに公開できるかも。
監督賞:ジム・ジャームッシュ
ジャームッシュの「PATERSON」が批評家に大好評!
…とはいえ、いつも以上に
たいした事件も起きません。
バス運転手のポエムライフを
淡々と描く作品だ。
劇中に出てくる犬が
面白いらしく、
パルムドッグも獲れる予感がする。
脚本賞:クリスティ・プイウ
ルーマニアはさりげなく強かったりする。批評家予想でも、ドラン、アルモドバル
の次にプイウさんの名前があった。
「Sierranevada」
宗教議論映画なので、
脚本賞は十分狙えるでしょう。
女優賞:Emma Suárez
アルモドバルの「Julieta」は作品自体の評判は微妙なのだが、
親子の関係の喪失による
苦しみを熱演した
Emma Suárezは
受賞できるのではとみている。
男優賞:Dave Johns
カンヌ常連ケン・ローチが引退を撤回して作った「I, Daniel Blake」
が渾身の作品とのこと。
病気で国の福祉に頼らざる
えなくなった大工の哀愁を
演じたDave Johnsの
演技が評価されるのでは?
審査員賞:「Aquarius」
3大映画祭初進出のKleber Mendonça Filho監督作。
アパートの立ち退きを迫られた
人の苦難を描いた話。
2年前の「裁かれるは善人のみ」
に近い作品。
批評家評判も高いことから
狙える。
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