『アッテンバーグ』もう一人のランティモス、アティナ・ラシェル・ツァンガリ

アッテンバーグ(2010)
Attenberg

監督:アティナ・ラシェル・ツァンガリ
出演:アリアン・ラベド、ヨルゴス・ランティモスetc

評価:70点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

第91回アカデミー賞で最多ノミネートとなった『女王陛下のお気に入り』。本作の監督、ヨルゴス・ランティモスは毎作謎のダンスを映画に入れてくる。実はランティモスと並んで謎ダンスを展開してくる監督がギリシャにいます。その名はアティナ・ラシェル・ツァンガリ。ランティモスの『籠の中の乙女』プロデューサーである彼女の作品『アッテンバーグ』がランティモス的謎ダンスを展開していて面白いと紹介していたので観てみました。非常に変な作品でしたよ。

『アッテンバーグ』あらすじ

Stuck in her boring factory town, twenty-three-year-old Marina is at the mercy of both her father’s impending death and her distaste for other humans.
ブンブン訳:退屈な工場街で彼女は立ちつくす、23歳のマリナは父に迫り来る死と他人への嫌悪による慈悲の渦中に飲み込まれていく

抑圧としてのダンス

二人の女性がキス対決するところから始まる。5分近くに渡り、カメラは固定で、女性がキスをし合う。ねっとりべったりとした接吻、しかし急に片方がキレ始め、論争となる。そして唾を吐き合い、最後はペンギンポーズで闊歩する。衝撃的な幕開けだ。そして廃墟のような工場街や虚無に満ち溢れた空間、時折ヨルゴス・ランティモスを映し、すぐさま謎のダンスが始まる。そんな独特のリズムで物語は進み、あれよあれよと言う間に90分が終わります。

なんだったんだろう?映画を何本も観ている私も、あまりにビザールな展開に言葉を失います。

ただ、そこから見えてくるのは『ひなぎく』のような抑圧の可視化だったりする。気持ち悪いほど歪な動きや接吻を通じて、消費される存在としての女性を皮肉っているように見えます。アートアートしている為、まだ自分の中で消化できていないのですが、凄いものを観てしまった感溢れる作品でした!

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