“Ç”SF映画のヴィジュアル原点ここにあり「アンカル(L’INCAL)」

アンカル(L’INCAL)

アンカル

原作:アレハンドロ・ホドロフスキー
作画:メビウス

海外の漫画って買ったことありますか?
新宿の紀伊國屋に行くと
マーベルからDCコミックス
さらにはフランスの漫画
バンドデシネを買うことが
できるのだが、平均して数百円
~数千円と割高且つ、
漫画自体もデカいので
なかなか買えない。

しかし、つい先日買いました!
原作を担当した
ホドロフスキーがサルバトール・ダリ
やミック・ジャガー、オーソン・ウェルズ
を起用して一大スペース
叙事詩「DUNE」計画失敗後、
「ブレード・ランナー」や
「エイリアン」、「マトリックス」
にこの絵コンテが流用された
とのこと。

しかし、DUNEの絵コンテは
入手困難だったので、
「DUNE」の恨みを果たした
と思われる漫画「アンカル」
に挑戦してみることにしました。
約4000円以上はたいて
買った、バンドデシネ、
その中身は…

「アンカル」あらすじ

ドラッグと女にまみれた探偵
ジョンは謎の生命体
「アンカル」を手に入れた
事で、ミュータントや
政府に狙われるようになる。
いつしか、それは惑星間
に及ぶ巨大陰謀・攻防
へと発展していく…

アレハンドロ・ホドロフスキーって?

アンディ・ウォーホル、ミック・ジャガー、
ジョン・レノン等世界中のアーティスト
を魅了する映画監督。
元祖カルト映画「エル・トポ」
一躍有名になり、「ホーリー・マウンテン」
や「リアリティのダンス」といった強烈な
作家性を持っている。
また、フランスでは漫画家として有名であり
メビウスと手を組み様々なSF大作を
手がけている。
そのほかにも近年、サイコセラピスト、
タロット研究家として名を馳せる
鬼才である。

一言「すげ~」

皆さん、漫画を読んで圧倒された
ことはありますか?
ブンブンは「HUNTER×HUNTER」
「金色のガッシュベル」の画
のすさまじさに圧倒されたことが
あります。

しかし、この「アンカル」は
それのはるか100倍をいく世界観でした。
まず、「ブレード・ランナー」
ような高層ビルから探偵が転落する
高所恐怖症はビビる画をガンっと
魅せつけられる。

この時点で5億点である。
そして、何故探偵が
転落したかの顛末を語り始める。
どうやら、「アンカル」という
生命体を拾ったから。
「アンカル」は人々を
超人にする能力を持っている
などといったことが少しずつ
分かってくる。

次が、次がどんどん気になってくるのだ!
まるで4時間の大作「愛のむきだし」
を観ているような感じだ。

影響を与えた?

本作を読んで明らかに、
後世の映画に影響を与えたとすれば
「マトリックス レボリューションズ」だ。
ラストの人間vsセンチネルの大群
描写そっくりのシーンが本作に
あるのだ。

ホドロフスキー未完の作品
「DUNE」の絵コンテが
「ブレード・ランナー」や
「エイリアン」「マトリックス」
に影響を与えたことは
有名だが、「DUNE」未完に終わった
恨みを「アンカル」に
ぶつけたのではと思うほど
本作にも沢山「DUNE」要素
が引き継がれていて、
いかに「DUNE」が普遍的
価値を持っていたかが分かる
作品でした。

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