マネー・ショート 華麗なる大逆転(2015)
THE BIG SHORT(2015)
監督:アダム・マッケイ
出演:クリスチャン・ベール、スティーブ・カレル、
ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピットetc
評価:70点
アカデミー賞で脚本賞を受賞した、
「マネー・ショート」を観てきたぞ!
町山智浩を始め、いろんなところで
金融危機を扱ったコメディだと
謳われているようだが果たして…
「マネー・ショート」あらすじ
「マネーボール」を書いたマイケル・ルイスによるサブプライムローン問題を描いた
ノンフィクションノベル
「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」
を「アントマン」の脚本家アダム・マッケイが
映画化!
金融業界に目を付けられ、ヘッドハンティング
されたヘビメタ好きの元医者はある予測を
つける。住宅バブルは数年で崩壊すると。
そこで、大手金融会社に「経済崩壊したら
配当をもらえる」金融商品CDSを
売るよう交渉を始める。
一方、ガレージでファンドを立ち上げた
二人組も金融崩壊に目を付け始め、
CDSに注目。引退した証券マンを
味方に付けて戦火に飛び込み…
サブプライムローンって?
実はブンブン、マイケル・ルイスの原作を
読んだことがあるのだが、正直文系男子に
とってはちんぷんかんぷんな内容だった。
流石に、サブプライムローンのヤバさや
みずほ銀行もカモられたことはわかったが
専門用語がきっつい!
そこをコメディ畑のアダム・マッケイは
テクニカルな脚本捌きで
一般ピーポーにもわかりやすく解説している。
特に、説明が必要なシーンは
セクシー美女や高級料理、ギャンブルに
語らせるので視覚的にも良い勉強だ。
ブンブンはその中でも料理を使った
サブプライムローンの仕組みの
解説にぐっときました。
要は、賞味期限切れの魚を、
新鮮な魚と混ぜてシチューを作る。
「高級店」というブランドで、
クズを混ぜても売れるのだ!
という説明はハイセンスだ。
わかりやすい!
脚本賞を獲るのも間違いない。
3つのドラマが面白い
本作は主に、
・CDS商品を作り出し、
四面楚歌になりながらも経済崩壊を待つ医者
・経済崩壊にあわてる金融会社の問題児
・弱小ファンドの2人
の3つの話を交互に描いている。
クリスチャン・ベールの
ぶっとんだ元医者の証券マンが
本当に病んでいて面白い。
原作を読んで思ったのだが、
本当に医者やってたのかよと
思うほどの証券オタクだ。
本作ではヘビメタ中毒で
完全どうかしています。
彼の病み演技に注目!
2番目のスティーブ・カレルが
慌てる話は、3番目の
弱小ファンドの逆転劇と
交差に描くため、
大企業がどんどん
ドツボに嵌まっていくシーンが
スカッとしてくる良い
コントラストとなっている。
金融って難しそうって思うかもしれないが、
アダム・マッケイは事件当時の
緊張感を維持したまま、
濃厚な大人のコメディを完成させた。
彼の今後の活躍に期待である。
アダム・マッケイ監督が「アザー・ガイズ
俺たち踊るハイパー刑事!」のエンドクレジットで
導入した金融危機アニメーションが
これまた秀逸だぞ↓
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