“Ç”「セッション」の監督脚本作「グランドピアノ 狙われた黒鍵」

グランドピアノ 狙われた黒鍵(GRAND PIANO)

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監督:エウヘニオ・ミラ出演:イライジャ・ウッド、ジョン・キューザックetc

評価:70点

本年度アカデミー賞を荒らしまくったダークホース「セッション」。その監督デミアン・チャゼルが初脚本で挑んだ作品「グランドピアノ 狙われた黒鍵」を観てきた。これが、もう「セッション」に通じること通じること。狂気の音楽劇であった。

天才ピアニスト脅迫に遭う

5年ぶりの公演をする、天才ピアニストは演奏ホールで脅迫される。渡された楽譜に「一音でも間違えたら、お前を殺す」と書いてあり、胸にはレーザーポインターが当てられている。謎の人物に命を狙われてしまった天才ピアニストは、犯人の要求である最難曲「ラ・シンケッテ」をミスなしで弾けるのだろうか…

ってこんな話観たことない!ぶっとんでますwそして、こいつは「セッション」以上に音楽をいじめる。デミアン・チャゼルが高校時代にジャズバンド部で経験した壮絶な思い出に対する復讐に溢れる作品になっている。普通の、コンサートじゃあり得ない。演目中に、演奏者が逃走したり、神業とも呼べる腕裁きでピアノを弾きながら、スマホいじくったりと様々な曲芸を魅せてくれる。明らかに、観客苦情言わないのはおかしいし、音楽映画としてあり得ない描写なのだが、これが魅せるんです(*^_^*)

ブライアン・デパルマ作品を思わせる、カメラワーク2画面構成素早いカメラ移動で息をつく暇がない。映画とは違い一回性のものであるコンサート故の緊張感がヒシヒシと伝わってくる。それなのに、天才ピアニストが次々と危険な茨道を選択するから本当にハラハラする。

吹奏楽部とかやっていた、音楽ガチ勢には胸の奥から怒りがこみ上げてきそうなストーリー運びではあるが、「マッド・マックス/怒りのデス・ロード
好きにはマジでたまらん作品と言えよう。

音楽は監督手製

なんと、この作品で登場する最難のピアノ曲「ラ・シンケッテ」はエウヘニオ・ミラ手製の曲だそうだ。それにしても、この曲、最初はゆっくりで「あれっ?」となるのだが、段々人間にはできないレベルの音の弾幕が暴れ始める。

↑メイキング

こんな曲、ブンブン弾けたらなーと思いましたw

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