“Ç”「リトル・ダンサー」と間違えてる人、ドキュメンタリーですぞ!「バレエボーイズ」

バレエボーイズ(Ballet Boys)

バレエボーイズ

監督:ケネス・エルベバック
出演:ルーカス・ビヨルンボー、シーバルト・ロレンツ・ガルシア、
トルゲール・ルンドetc

評価:70点

男の子がやりそうなスポーツ…
野球、サッカー、バスケと
球技を強くイメージする。

まあ、ちょっと外れて陸上や水泳に
なるが「バレエ」と思いつく人はなかなかいない。

映画でもほとんどテーマにもされず、
せいぜい「リトル・ダンサー」が良いところ。

しかし、世の中にはその「バレエ」に
人生を捧げ、身体の一部としている人がいる。
今回紹介するのは、3人のバレエに魅せられた
男子の友情を描いたドキュメンタリー「バレエボーイズ」だ!
「リトル・ダンサー」は確かに名作ではあるが、
あそこでは描かれない本物のストイックで
夢のある物語がここにはあったぞー

思春期…3人のバレエによる友情は崩れる

この作品の舞台はノルウェーのバレエ教室。
オスロで毎日朝から晩までバレエに励む少年
ルーカス、シーバルト、ルンド

三人の4年間で変わっていく様子が綴られていく。
大学生の4年と高校生の4年は全く時間の進みが
違うので、めっちゃ心の変化の
描き方が切なく感じる。

前半、あんだけ無邪気だった三人が、
一人だけ英国のロイヤル・バレエ団
スカウトされたことから、
残された月日に溝が生じる。

日本だったら、そこで喧嘩が起きて
仲間はずれが起きたりするんだけれど、
ここの三人は精神レベルが高いため、
喧嘩は起きない。というのも、
観ていくと家庭の教育からきちんとしている。
常に、「何故?」と自問自答させることで、
意思決定力を養っている。基本的に、
夢のために全力なら肯定するが、
究極の選択に親は関与しない。
こういった教育を施すことで、
子ども自身に意思決定力や
考える力が養われ、
「オーディション」という
他人を蹴落とす場であっても
紳士であり続ける。

しかしそんな良い子な
少年たちも、例の転機に
より前半までの空気感と後半の
空気感でオスロに残る者と
イギリスに渡る者の間に
溝が生まれる。

なんか、「青春デンデケデケデケ」で
上京する青年のような切なさが
そこにあった。

しかし、本当に彼等はバレエを心から
愛しているため、本当にクール!
可愛い女の子のダンスも確かに
魅力的だが、額から生きた汗を吹き出しながら
真剣に夢を追い続ける様子に
スポーツ嫌いのブンブンでも
感動しました。

物語は、新たなスタートラインに立つところで
終わってしまい、「この先を知りたい!」
と思わせるものの、観客に数年いや10年後、
大舞台で華麗に舞っている彼等を直接
劇場で観て真骨頂に触れさせる為のお楽しみ
とも捉えられる。

ドキュメンタリーとしては未完だが、
ルーカス、シーバルト、ルンドを
見守ってこそ完成する作品なので
これからは男子バレエに注目だな~

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です