評価

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【東京国際映画祭】『クレーン・ランタン』ヒラル・バイダロフ物語らない※ネタバレ

昨年、第21回東京フィルメックスでアゼルバイジャン映画『死ぬ間際』が最優秀賞を受賞した。本作を手掛けたヒラル・バイダロフの新作が第33回東京国際映画祭コンペティション部門に選出された。『死ぬ間際』が大傑作だったので期待していたのだが、結果は大いなる失望に終わった。※結末に触れているネタバレ記事なので注意

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『アイの歌声を聴かせて』不気味の谷のスクリューボールコメディ

山形国際ドキュメンタリー映画祭、ベネズエラ映画祭、東京国際映画祭と次々と映画の祭典が押し寄せてくるこのところ。アート映画ばかり観ていると疲れてくるものです。こういう時は、息抜きに青春キラキラ映画を観たいもの。丁度、TOHOシネマズ海老名で『アイの歌声を聴かせて』という面白そうな作品が上映されていたので仕事帰りに観てきました。これが実に素晴らしい作品でした。

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【東京国際映画祭】『洞窟』タナトスとエロス

第34回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門で観たかった『洞窟(Il Buco)』を拝むことができました。本作は『四つのいのち』で知られるミケランジェロ・フランマルティーノ最新作にして、第78回ヴェネツィア国際映画祭にて審査員特別賞を受賞している。1960年代、約700mもの深さを持つカラブリアの洞窟を探索した実話を基に独自の解釈で映画化した作品である。これが今年のベストに入れたい程に素晴らしかった。

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『ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう』ジョージア、瞳をとじて きみを描くよ

第71回ベルリン国際映画祭で話題となったジョージア映画『What Do We See When We Look at the Sky?』が第22回東京フィルメックスコンペティション部門に選出されました。Aleksandre Koberidzeは2017年に3時間半近くある恋愛映画『Let the Summer Never Come Again』を発表している新気鋭のジョージアの映画監督です。今回の作品も2時間半かけてジョージアの美しい景色を捉えている作品とのことで観たのですが不思議な映画でした。

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『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』ハリウッドに求めるスパイアクションはコレだ!

6月に日本公開されると、ガンダムファンだけでなく映画ファンからもカルト的支持を獲得した新作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』。残念ながら、公開当時劇場に駆けつけることができなかったのですがNETFLEXにて配信が始まったので遅ればせながら観てみました。ガンダムは劇場版1作目しか観ていないのですが、そんなニワカでもとても楽しい作品でした。

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『チタン/TITANE』パルムドール受賞作は車と交わり妊娠する殺人鬼の話だった件

カンヌ国際映画祭は毎回閉塞感ものがパルムドールを獲ることになっていて個人的に不満があるのですが、第74回カンヌ国際映画祭はまさかまさかの車と女性が交わり妊娠するバイオレンス映画『TITANE』がパルムドールを獲った。女性監督を無理やり受賞させたのでは?みたいな非難をチラッと目にしたのですが、個人的にはたまにはこうした作品が獲ってほしいものである。面白いか否かは別として私は今回のパルムドールを嬉しく思っている。そして、早速本作を観て観たのですが、昨今流行している女性の痛みの外部化としての映像表現に特化した意欲作でした。

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『ベルイマン島にて/Bergman Island』私とベルイマンイキリマンとの思い出

第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された『Bergman Island』を観ました。タイトル通り、スウェーデンにあるフォール島、通称「ベルイマン島」を舞台にした映画である。フォール島といえば、『仮面/ペルソナ』の撮影をきっかけにリヴ・ウルマンと住むこととなった地である。ミア・ハンセン=ラヴはオールタイムベスト映画に『ファニーとアレクサンデル』を挙げているぐらいベルイマン好きとのことですが果たして…

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【ネタバレ考察】『ONODA 一万夜を越えて』忠誠という名の信仰

第74回カンヌ国際映画祭ある視点部門で一本の作品が話題となった。それは『ONODA 一万夜を越えて』だ。ある世代の人はこのタイトルを聞いてピンと来るのだとか。あの小野田寛郎のことかと。自分は不勉強ながら、この映画で初めて彼のことを知ったのだが、彼の半生を映画化するのはあまりに危険だということは明白だった。アジア・太平洋戦争後30年近くフィリピン・ルバング島に潜伏し、終戦したことを信じず多数の現地人を殺害しているのだから。一人の人間の力強い生き様を描いただけでは炎上不可避である。また、監督はフランス出身のアルチュール・アラリである。外国人が日本とフィリピンとの関係、強いては日本軍のある種カルト教団的体制を捉えることができるのだろうか?最近だと『MINAMATA-ミナマタ-』の例があるだけに不安しかなかったのですが、杞憂でした。尚、ネタバレ記事です。