ドキュメンタリー

2021映画

【CPH:DOX】『Tina』A Fool in Love

ティナ・ターナーといえば、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルの「プラウド・メアリー」のカバーが有名であろう。囁くような語りから始まり、波のようにバックコーラス、時に観客とRollingを連呼していく。そして、ある一定のラインで爆発し、疾風怒濤観客を波に飲み込んでいくパワフルな演出はインパクト大。あのグッチ裕三も教育番組ハッチポッチステーションにて「どんぐりころころ」の替え歌として本曲を選ぶほどの名曲であります(子ども向け番組でやる内容ではない)。映画ファン目線からすると、『Tommy/トミー』でロジャー・ダルトリー演じる聴覚/視覚を失った男をヤク漬けにするAcid Queen役や『マッドマックス/サンダードーム』の女支配者アウンティ・エンティティ役で知られている。

2021映画

【Netflix】『AIに潜む偏見: 人工知能における公平とは』複製された偏見

MITメディア・ラボで学ぶジョイ・ブオラムウィーニはSFから着想を得て作品制作を行う課題に顔認証技術を採用する。しかし、黒人である彼女の顔は中々認識してくれない。調査をする中で、女性よりも男性、有色人種よりも白人の方がAIは認識しやすい事実に辿り着く。肌の色が違うぐらいなら物理法則に当てはめれば容易に認識してくれそうなものなのにどうしたことか?ここから彼女の探求の旅は始まる。その中で様々な研究者がAIに潜む偏見の存在に気づきはじめていることを知る。AIは膨大な情報を解析するだけだ。その情報が誤っていれば、誤った結果が出力される。これは意図しないところで起きたりするのだ。

2021映画

【Netflix】『スピードキューバーズ: 世界を見据えて』神童たちの友情、努力、勝利の方程式

そんなルービックキューブ界に神童がいた。フェリックス・ゼムデグスだ。彼は幼少期にルービックキューブに取り憑かれ、次々と世界大会の栄冠を勝ち取り、世界記録を幾つも持っている人物だ。しかし、2017年に彼を脅かす存在が現れた。マックス・パークだ。youtubeに片手でルービックキューブを揃える男の動画が出現した。フェリックスは挑戦してみたが、この謎の男のスピードには勝てなかった。やがて彼は表舞台に現れる。マックス・パークは淡々と大会を勝ち進んでいき、フェリックスの世界記録を次々と破り始めるのだ。そんな彼にもドラマがある。彼は自閉症を患っていた。彼に幸せになってほしいと願う家族は様々な方法を試す中でルービックキューブに手応えを感じる。自閉症の人が難しいとされる行動、人を指差しする、人の行動に合わせるといったことが大会を通じて身についていく。そこに家族は嬉しさを感じる一方で、いずれ訪れるであろう挫折や敗北をいかに処理していくのかを不安視していた。