ジョージア映画

2021映画

『ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう』ジョージア、瞳をとじて きみを描くよ

第71回ベルリン国際映画祭で話題となったジョージア映画『What Do We See When We Look at the Sky?』が第22回東京フィルメックスコンペティション部門に選出されました。Aleksandre Koberidzeは2017年に3時間半近くある恋愛映画『Let the Summer Never Come Again』を発表している新気鋭のジョージアの映画監督です。今回の作品も2時間半かけてジョージアの美しい景色を捉えている作品とのことで観たのですが不思議な映画でした。

2021映画

【MUBI】『Beginning』燃ゆる終わりの始まりは果てしなく

白い教会にゾロゾロと人が集まる。そして神の教えの授業が始まる。荘厳で穢れなき空間は突如業火に包まれる。過激派が投げつけた火炎瓶によって地獄絵図となるのだ。人々は、袋の鼠となり、必死に窓ガラスを割ろうとするが、中々割れない。次のカットでは、荒ぶる業火とは対極にある草原が映し出される。大樹がそこにあり、側には女性がいる。周りでは子どもが遊んでいる。だが、フレームの外ではボウボウと業火の音が聞こえる。カットが切り替わると、人々が、心の拠り所にしていた教会が大炎上しており立ち尽くしている。その次の場面では夜になっても消えることのない炎が映し出される。と同時に、火災そっちのけで遊ぶ少年と、野次馬のように火災を見に行く少年が映し出される。事態の凄惨さをたった4カットで、紡いで行く演出だけでもこの映画の凄まじさが良くわかる。