誓い 建築家B・V・ドーシ(2023)
Das Versprechen. Architekt BV Doshi
監督:ヤン・シュミット=ガレ
出演:バルクリシュナ・ドーシ、スリッド・サラバイ、スーリヤ・カカニetc
評価:50点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
2026年5月に渋谷ユーロスペースにて組まれた特集《ル・コルビュジエとドーシ インドのモダニズム》。建築界の巨人であるル・コルビュジエと彼の弟子であるB・V・ドーシにまつわる2本のドキュメンタリー映画が上映されている。実際に2本観たのだが、『誓い 建築家B・V・ドーシ』はル・コルビュジエというよりかは弟子のB・V・ドーシの建築哲学がメインなので取っつき辛さがあった。
『誓い 建築家B・V・ドーシ』あらすじ
2018年に建築界のノーベル賞とされるプリツカー賞をインド人として初めて受賞し、2023年に95歳で逝去した建築家バルクリシュナ・ビタルダス・ドーシ。1950年代にパリのル・コルビュジエのもとでキャリアを歩みはじめた彼は、インド西部の都市アーメダバードのコルビュジエのプロジェクトの実施を担い、独立後はルイス・カーンとも協働した。コルビュジエやカーンの教えを受けたドーシは、サステナブルやエコの思想を早くから建築に取り入れ、モダニズムとインドの伝統、風土、精神性を融合させた独自のスタイルを確立。社会や環境に貢献する建築や、生活に根ざした“人々のための建築”を目指した。
本作では、ドーシがコルビュジエやカーンと協働した建築物や自身が手がけた建築物を訪れ、建築哲学や制作過程、自身の70年におよぶキャリアについて語る姿を通して、彼の最晩年の内面に迫る。特集上映「ル・コルビュジエとドーシ インドのモダニズム」(2026年5月1日~、東京・ユーロスペースほか全国順次公開)上映作品。
迷路を作る、時から解放される
『誓い 建築家B・V・ドーシ』では、インド映画『きっと、うまくいく』のロケ地として知られるインド経営大学バンガロール校などを設計したB・V・ドーシのル・コルビュジエから継承し応用させていった哲学が語られる。ル・コルビュジエが設計したアーメダバードの繊維業会館やルイス・カーンの建築を巡りながら、時に生徒とのディスカッションを踏まえながらB・V・ドーシが長年編み込んできた哲学が語られていく。完全に初見故、ハイコンテクストだった点もありピンとこないところが多かったものの、後半の学校建築における理論は興味深い。
ドーシは学校をデザインする際に、あえて迷路のような複雑な造形にしている。一度は行ったら最後、教室にすらたどりつけなさそうな後者の模型を前にその造形の意図が語られる。現代人は時間に囚われている。学校は時間関係なしに知と交わるべきである。彼の考える迷路学校は思わぬ出会いを生み出し、時間から解放された知の交流が実現できるのだそうだ。この時間から解放されるための複雑さといった概念はタイパ・コスパに縛られる都会民にとって刺激的なものであった。










