『NIKI』ニキ・ド・サンファルが射撃絵画を作るまで

NIKI(2024)

監督:セリーヌ・サレット
出演:Charlotte Le Bon,John Robinson,Damien Bonnard etc

評価:60点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

第77回カンヌ国際映画祭ある視点部門で俳優のセリーヌ・サレット長編デビュー作『NIKI』が出品された。本作はニキ・ド・サンファルの半生を描いた伝記映画となっている。ニキ・ド・サンファルといえば、丸みの帯びた色彩豊かな彫刻のイメージが強いが、本作は彼女のもう一つの代表作である射撃絵画を作るまでの過程に力点が置かれていた。

『NIKI』あらすじ

Follows Saint-Phalle while she is modeling and striving to be an actor. She’s married and has a daughter who is two years old. They left the United States during the harsh McCarthy era and travel to France, where they briefly feel elated.
訳:モデルをしながら俳優を目指しているサン=パールを追う。結婚して2歳になる娘がいる。過酷なマッカーシー時代に米国を離れ、フランスに渡り、束の間の高揚感を味わう。

IMDbより引用

ニキ・ド・サンファルが射撃絵画を作るまで

物語は1950年代、彼女がモデルをしていた頃から始まる。幼少期のニキ・ド・サンファルにとって人間関係に問題を抱えており、それを象徴するようにスプリットスクリーンが使われ、ぎこちなさが表現される。彼女はパニック発作を抱えるようになり精神病院のようなところに入れられる惨事となる。これがナイフを投げて創作する伏線へと繋がっているといえる。

正直、スプリットスクリーンの使い方は安易であり手数が少ないのだが、スプリットスクリーンがシームレスに結合していく演出は興味深いものがあった。