『クライム・クリスマス 〜ニューヨークの白い粉〜』フェラーラのクリスマス映画

クライム・クリスマス 〜ニューヨークの白い粉〜(2001)
‘R Xmas

監督:アベル・フェラーラ
出演:ドレア・ド・マッテオ、リロ・ブランカトー、アイス・T、ヴィクター・アルゴetc

評価:50点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

メルカリでアベル・フェラーラの『クライム・クリスマス 〜ニューヨークの白い粉〜』を見つけたので落としてみた。本作はカイエ・デュ・シネマベストに選出されたフェラーラ作品である。

『クライム・クリスマス 〜ニューヨークの白い粉〜』あらすじ

『ボディ・スナッチャーズ』ほかで知られるNYアンダーグラウンド界の巨匠、アベル・フェラーラ監督による犯罪ドラマ。舞台は93年、クリスマスシーズンのニューヨーク。麻薬の密売により裕福な生活を手に入れた移民家族が、誘拐事件に巻き込まれていく。

※Amazonより引用

フェラーラのクリスマス映画

クリスマスシーズンの街並み。中産階級と思われる家族は、おもちゃ屋で子どものクリスマスプレゼントを奪い合ったり、いつもの仲間に挨拶したりと牧歌的な中にひとつまみの殺伐があるような暮らしをしている。だが、この家庭には裏があり、ドラッグで金を稼いでいたのだ。よくよく見ると、こっそりドラッグの入った封筒を回している。家にはクーラーボックスがあり、そこにどっさりとドラッグが詰められて、それを黒人のバイヤー経由で売りさばいたりしているのだ。

そんなある日、夫が裏切りに遭い誘拐されてしまい平穏な家庭に亀裂が入る。映画は妻目線で家族にバレないようにやり過ごす過程が描かれていく。アベル・フェラーラ得意の修羅場映画であり、猥雑でドライな街の生活を赤裸々に映し出す。ただ、『バッド・ルーテナント』における野球の実況みたいなフックを期待して観たのだが、シンプルに誘拐事件を解決するに留まっており、画と画の遷移は独特だけれども特記すべきようなものがなく味気なく感じてしまった。