『アメリカ(階級関係)』やっぱりストローブ=ユイレは苦手

アメリカ(階級関係)(1984)
KLASSENVERHHULTNISSE

監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ
出演:クリスチャン・ハイニシュ、ライナルト・シュネル、マリオ・アドルフ、ラウラ・ベッティ、ジェーン・ワイアットetc

評価:40点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

アテネフランセでストローブ=ユイレ特集が開催されていた。ストローブ=ユイレは苦手意識がかなり強い作家である。その中でもカフカの小説を映画化した『アメリカ(階級関係)』は観やすそうだったので挑戦した。見事に撃沈した。

『アメリカ(階級関係)』あらすじ

カフカの未完の長編小説「失踪者」(旧題「アメリカ」)の映画化。故郷を追われ、船で単身アメリカにやってきたドイツ人青年カール・ロスマンが様々な階級関係の中で挫折と抵抗を繰り返す。主要場面はハンブルクとブレーメンで撮影された。

※アテネフランセより引用

やっぱりストローブ=ユイレは苦手

男が船の中に入る。荷物を取りに行こうとすると、「待て」と止められ、アメリカの国歌が流れ終わるまで待たされる。船頭室では階級に関する議論が行われ、気がつけば野に放り出される。主人公は街を彷徨いながら人々と対立を繰り返していく。

撮影は面白い。冒頭、横移動するカメラとクロスするようにヘリコプターが通過する場面や。180度パンさせていき道路から男を捉えるショット。主人公の口に手をかざす場面などカッコいいショットが目白押しとなっている。また、カフカ的不条理さの再現。つまり議論は行われているが、その内容の無味乾燥さをドライなショットで再現していくのだが、これはうまくいっている。理論的な映画であり、理屈はわかるものの、面白いかと言われたら微妙なものがあった。