『パージ』お父さん…..殺人鬼の顔をしているよ

パージ(2013)
The Purge

監督:ジェームズ・デモナコ
出演:イーサン・ホーク、レナ・ヘディ、マックス・バークホルダーetc

評価:65点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ブラムハウス配信ができるためのセットアップとして『パージ』を観た。シリーズ化されている人気作なのだが、実は未観だったりする。意外とブラムハウス映画は抜けが多いのでこの機会に楽しんでみた。

『パージ』あらすじ

「パラノーマル・アクティビティ」シリーズの製作ジェイソン・ブラムと「トランスフォーマー」シリーズのマイケル・ベイの共同プロデュースで、製作費300万ドルという低予算ながら世界興行収入が8000万ドルを超えるヒットを記録したスリラー作品。人々の生活を裕福にするため、安全を維持するために政府が定めた「1年に一晩(12時間)だけ殺人を含む全ての犯罪が合法になる」という法律「パージ」。この夜は、警察や消防といった救急サービスの機能はすべて停止なり、街は完全に無法地帯と化す。妻と2人の子どもと暮らすジェームズ・サンディンは、家族とともに「パージ」の夜を完璧なセキュリティの家で平穏に過ごすはずだった。しかし、「パージ」開始直後にターゲットとなった1人の男を家にかくまってしまったことで、暴徒と化した市民から一家全員の命が狙われることとなる。一家の主ジェームズ役にイーサン・ホーク。監督は「ニューヨーク、狼たちの野望」でもホークと組んだジェームズ・デモナコ。

映画.comより引用

お父さん…..殺人鬼の顔をしているよ

家侵入ものにも幾つか種類がある。家の中に侵入され、そこを軸に家庭の崩壊を描くもの。そして、籠城して耐え忍ぶものがある。意外と籠城ものって遭遇しない。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』や『ミスト』のようにホラー映画界隈ではちょいちょいあるのだが、サスペンスとしては『わらの犬』がピンと浮かぶ程度で意外と思い浮かばないのだ。本作は、世界観が面白い。人々の生活を良くするために、12時間犯罪が許される世界で籠城するのだ。つまり、家から一歩出たら出口なしの地獄が待っている。そんな状況下で手慣れたように中産階級の家族が準備を整え、リラックスした生活を送ろうとする。だが、良心から一人の男を匿ったせいで命の危機にさらされる。外を彷徨く輩に脅され、匿った男を差し出そうとすると、彼は当然ながら反抗する。そして内なる暴力性が引き出されていく。理詰めで導線を作っていき、外の輩と同様の暴力性を引き出していくストーリーテリングの巧さに惹き込まれた。

一方で良くも悪くもアクションシーンが暗く泥臭いものとなっており、観辛かったのは難点だ。とはいってもシリーズかも納得であり、いくらでも広げられそうであり改善がシリーズの継続に貢献しそうな作品であった。

※映画.comより画像引用