『FALL フォール』ポジティブ過ぎてイカれている!?

FALL フォール(2022)
FALL

監督:スコット・マン
出演:グレース・フルトン、バージニア・ガードナー、ジェフリー・ディーン・モーガンetc

評価:70点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ジョージア帰りの飛行機で『FALL フォール』を観た。地上600mの鉄塔から脱出するワンシチュエーションもの。そのシンプルさゆえに演出力が求められるのだが、アイテムの使い方が上手くて楽しく観ることができた。

『FALL フォール』あらすじ

地上600メートルの超高層鉄塔に取り残された2人の若者の運命を描いたサバイバルスリラー。

山でのフリークライミング中に夫を落下事故で亡くしたベッキーは、1年が経った現在も悲しみから立ち直れずにいた。親友ハンターはそんな彼女を元気づけようと新たなクライミング計画を立て、現在は使用されていない超高層テレビ塔に登ることに。2人は老朽化して不安定になった梯子を登り、地上600メートルの頂上へ到達することに成功。しかし梯子が突然崩れ落ち、2人は鉄塔の先端に取り残されてしまう。

「シャザム!」のグレイス・フルトン(グレイス・キャロライン・カリー)とドラマ「マーベル ランナウェイズ」のバージニア・ガードナーが主演を務め、2022年版「スクリーム」のメイソン・グッディング、ドラマ「ウォーキング・デッド」シリーズのジェフリー・ディーン・モーガンが共演。「ファイナル・スコア」のスコット・マンが監督を務めた。

映画.comより引用

ポジティブ過ぎてイカれている!?

気分が落ち込んだ時には趣味に打ち込むと良いと言うけれども、それはケースバイケースだ。フリークライミング中に事故で夫を失い、悲しみに暮れるベッキーに対して、「塔に登ろうぜ!」と言ってくる親友ハンターの狂いっぷりにジワる。映画は、一貫してこのハンターによって修羅場がもたらされる。鉄塔の一部が崩壊したことにより、上空600mに取り残されたふたり。絶望的な状況にもかかわらず、ハンターはポジティブさを忘れない。珍妙な案で、修羅場を克服し、新たな修羅場を生み出すのである。例えば、アンテナ付近にリュックが引っ掛かっている。そこには電波を拾う機材が入っており、スマホを近づけることでメッセージを送れる。ハンターはスマホを紐にくくりつけて、アンテナに近づけようとする。、ダメだったら、自分自身がアンテナに飛び乗ろうとするのだ。ベッキーとハンターは共通したアイテムを持っているため、映画は適切なタイミングでスマホや靴を消費させていく。そしてリュックに入っている機材を使って状況を打破しようとするが、常にあと一歩のところでうまくいったりいかなかったりする。宙吊りのスリルと、高所から落ちてしまうスリルが絡み合って面白さが持続するのだ。とはいえ、106分は長すぎる気もした。あと20分短ければ傑作になったであろう作品であった。

※映画.comより画像引用

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