【 #死ぬまでに観たい映画1001本 】『狼男アメリカン』あはっあはっこんなになっちゃった………

狼男アメリカン(1981)
AN AMERICAN WEREWOLF IN LONDON

監督:ジョン・ランディス
出演:デヴィッド・ノートン、ジェニー・アガター、グリフィン・ダン、ジョン・ウッドヴァイン、ブライアン・グローヴァーetc

評価:80点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

国立映画アーカイブで「死ぬまでに観たい映画1001本」掲載の『狼男アメリカン』が配信されていた。監督のジョン・ランディスといえば、マイケル・ジャクソン「スリラー」のミュージックビデオで知られる人物。本作は特殊メイクが素晴らしいと名高い作品となっている。実際に観てみると想像以上に凄かった。

『狼男アメリカン』あらすじ

イングランドの北を旅するアメリカ人の若者2人。3カ月のヨーロッパ旅行を計画実行中のデイビッド(デイヴィッド・ノートン)と親友のジャック(グリフィン・ダン)だ。彼らは、しかし、荒涼とした厳寒の地をさまよいながら、早く宿を見つけようと焦った。たまたま入ったパブ狙われた小羊の人々は、よそ者の2人を妙に警戒した。追い出されるように外に出た2人は、「道路を歩け」「月夜に気をつけろ」という無気味な忠告を気にはしながらも湿地帯にまぎれ込んでしまった。やがて、恐しい遠吠に怯える2人を何者かが襲った。気がつくと、デイビッドはロンドンの病院のベッドに横たわっていた。ジャックは死に、目撃者の証言では、2人を襲ったのは凶暴な精神異常者だということだった。

映画.comより引用

あはっあはっこんなになっちゃった………

イングランドの田舎町にやってきた男二人。パブに入るものの、余所者扱いされ追い出されてしまう。暗夜を彷徨う中で獣に襲われ、一人は死亡する。デイヴィッドが目を覚ますとロンドンにいた。悪夢や違和感を感じる日々。そして、満月の夜、彼の身体に変化がもたらされる。

序盤こそ、少し鈍臭いストーリー進行だなと感じる。思わせぶりな描写、悪夢の天丼描写がくどいせいだろう。しかしながら、デイヴィッドが狼男になる場面からエンジンがかかってくる。この変身シーンは、特殊メイクに目が行きがちだが、カット割も素晴らしい。デイヴィッドが痛みを伴う豹変を遂げる際、目の前にミッキーマウスの置物を見つめる。ミッキーは実質ネズミと人間のキメラだ。「俺もミッキーのようになってしまうのか」と画が語るのである。このさりげないスパイスに魅力を感じる。

また、ポルノ映画館での幽霊とのやりとり、上映されている映画の滑稽さには爆笑必死。ポルノ映画館でのコント、そして大殺戮がメインストリートに雪崩れ込む。車をビリヤードの球に例えた連鎖的死の痛快さに圧倒された。楽しいがいっぱいな怪作といえよう。

※IMDbより画像引用