スピードキューバーズ: 世界を見据えて(2020)
The Speed Cubers
監督:スー・キム
出演:フェリックス・ゼムデクス、マックス・パーク
評価:85点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
Twitterを見ていたら、Netflixに熱いルービックキューブドキュメンタリー『スピードキューバーズ: 世界を見据えて』の存在を知った。天才たちのルービックキューブを巡る戦いを描いているようで『ラッシュ/プライドと友情』のような面白さがありそうだったので観てみました。
『スピードキューバーズ: 世界を見据えて』概要
ルービックキューブをあっという間に解く天才、マックス・パークとフェリックス・ゼムデグス。世界王者を目指す2人の、おどろきに満ちた歩みを追う。
※Netflixより引用
神童たちの友情、努力、勝利の方程式
ルービックキューブ、ハンガリーの建築学者ルビク・エルネーが1974年に考案したパズルゲームである。回転するキューブを回して各面の色を揃えるシンプルな構造ながら奥深いパズルであり、老若男女世界中の人に愛されている。そして、ルービックキューブには世界大会があり、どれだけ早くルービックキューブを完成させられるのかを競いあっている。ルービックキューブに魅せられた人は300ものアリゴリズムを徹底的に覚えこみ、身体に馴染ませている。
そんなルービックキューブ界に神童がいた。フェリックス・ゼムデグスだ。彼は幼少期にルービックキューブに取り憑かれ、次々と世界大会の栄冠を勝ち取り、世界記録を幾つも持っている人物だ。しかし、2017年に彼を脅かす存在が現れた。マックス・パークだ。youtubeに片手でルービックキューブを揃える男の動画が出現した。フェリックスは挑戦してみたが、この謎の男のスピードには勝てなかった。やがて彼は表舞台に現れる。マックス・パークは淡々と大会を勝ち進んでいき、フェリックスの世界記録を次々と破り始めるのだ。そんな彼にもドラマがある。彼は自閉症を患っていた。彼に幸せになってほしいと願う家族は様々な方法を試す中でルービックキューブに手応えを感じる。自閉症の人が難しいとされる行動、人を指差しする、人の行動に合わせるといったことが大会を通じて身についていく。そこに家族は嬉しさを感じる一方で、いずれ訪れるであろう挫折や敗北をいかに処理していくのかを不安視していた。
そんな二人が世界大会でぶつかる。互いに似た者同士であり固い友情で結ばれている。だが、ステージの上では強烈なライバル。コンマ何秒の世界で火花を散らしていくのだ。たった数秒に笑い、たった数秒に泣く世界を巧みな編集捌きで盛り上げていく。これは劇映画化待ったなしの熱いドラマでありました。
※Netflixより画像引用