『サイコ・ゴアマン』サイコ・ゴアマンも領域展開したい!

サイコ・ゴアマン(2020)
PSYCHO GOREMAN

監督:スティーヴン・コスタンスキ
出演:マシュー・ニネーバー、クリステン・マックロック、Nita-Josee Hanna、アダム・ブルックスetc

評価:75点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

2020年末に日本未公開映画専門家五次元アリクイさん(@arikuigo)のイベントで紹介していただいた『PSYCHO GOREMAN』を観ました。本作は、日本の戦隊モノを意識した代物で丁寧にも悪の組織会議シーンまであるのだ。トロマ映画の質感を持つこの作品を観るチャンスがあったので挑戦してみました。

『PSYCHO GOREMAN』あらすじ

After unearthing a gem that controls an evil monster looking to destroy the Universe, a young girl and her brother use it to make him do their bidding.
訳:宇宙を破壊しようとしている邪悪なモンスターを制御する宝石を発掘した後、若い女の子と彼女の弟は、彼が彼らの入札を行うためにそれを使用しています。

※imdbより引用

サイコ・ゴアマンも領域展開したい!

ミミ(Nita-Josee Hanna)とルーク(Owen Myre)は「クレイジーボール」と呼ばれる謎のドッヂボールで遊び狂う活発兄妹。時間があれば外で荒れ狂い、厨二病まっしぐらな二人は庭先で謎の石を掘り起こす。そのせいで宇宙最凶の怪物を復活させてしまうのだ。かつて、銀河を破壊しようとし地球に封印された彼が復活してしまった為、宇宙連合は混乱し、どうやって始末しようか作戦会議が開かれる。

一方その頃、ミミとルークはその怪物と出会った。

「あんた何星出身だ?」

と馴れ馴れしく語りかけるミミ。怪物は久しぶりに己の暴力を爆発させたくてウズウズしているのだが、庭先の石で怪物をコントロールできることを知ったミミは調子に乗り始める。

「名前決めようぜ!そうだな、サイコうーん物足りない、ゴアマン、うーんダメだね。そうだアンタ、今日からサイコ・ゴアマン略してPGシクヨロー♪」

とミミはペットとしてゴアマンを扱うようになるのだ。ドン引きするルークも厨二病心揺さぶられ、友達連れて一緒にボール遊びしようとする。しかし、所詮は破壊神。彼が歩けば、人体破壊に当たる。友人は波動砲で、脳みそグチャグチャ怪物にされてしまうし、警察に「おい、止まれ!」と言われたら無量空処を発動して、警察を干物にしてしまうのです。

しかし、そんな大惨事が起きているにもかかわらずミミもルークも家族も何事もなくサイコ・ゴアマンに接するのです。このアンバランス感にニヤニヤが止まりません。これが多様性だよと脳髄に刷り込まれている感じがします。

ミミはひたすら惣流・アスカ・ラングレーのようにドSだ。サイコ・ゴアマンの前に怪物がいっぱい現れる。

「アンタ、友達いるんじゃん、紹介してよ!」と煽るミミ。

しかし、サイコ・ゴアマンは憎まれ役なので長年の鬱憤を晴らすように怪物たちがリンチを始めるのだ。サイコ・ゴアマンは助けを求めるのだが、「アンタ、じゃあ謝罪しなさいよ謝罪。」と煽りに煽りを入れるのです。このどこまでもサイコ・ゴアマンの思惑通りにいかないコントが魅力的だ。

あとは実際に映画を観て欲しいので詳しくは言いませんが、個性的なクリーチャー造形とガジェットが沢山でてくるまるで金持ち中学生の部屋に遊びに来たような作品なので是非、未体験ゾーンの映画たちやのむコレで上映して欲しい。これは映画館や友だち同士で観ないと勿体無い一本です。

※deadlineより画像引用