ファブリック(2019)
In Fabric
監督:ピーター・ストリックランド
出演:グェンドリン・クリスティー、ジュリアン・バラット、ヘイリー・スクワイアーズetc
評価:65点
おはようございます、チェ・ブンブンです。アリ・アスターに引き続き、A24がピーター・ストリックランドを発掘、狂人映画作家として新たな次元に飛ばしてみせたらしい。ピーター・ストリックランドといえば、独特なシュールさでカルト的人気を誇る監督。日本では『バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所』、『バーガンディー公爵』で知られています。尚、現在mubiでは彼の短編映画『GUO4』が配信されており、挿れたい男と挿れられたくない男の闘いをスライドショーで描いた奇怪な作品となっています。そんな彼を今回A24が育ててみることにしたらしい。ゲテモノ映画専門家のナマニクさんが、ヤバイ映画と語っていたこともあり期待して観たのですが、これがトンデモナイ劇薬でした。
※未体験ゾーンの映画たち2021にて上映決まりました
『ファブリック』あらすじ
In Fabric is a haunting ghost story set against the backdrop of a busy winter sales period in a department store and follows the life of a cursed dress as it passes from person to person, with devastating consequences..
訳:In Fabricは、デパートでの忙しい冬の販売期間を背景に設定された忘れられない幽霊の物語であり、人から人へと受け継がれる呪われたドレスの生活を壊滅的な結果で追跡します。
※imdbより引用
A24的ツイン・ピークス
デヴィッド・リンチ好きだと語るピーター・ストリックランドが『ツイン・ピークス』に愛を捧げた本作は、「それを着たら終わり」系ホラーと思わせておきながら、殺しのドレスは陰日向で踊り狂っているだけで、基本的に狂人たちの「ちょっと何言っているか分からない」の祭典となっていました。主人公のマダムは、怪しげな店員が営む服屋でとあるドレスに引き込まれる。彼女はそれを購入し、着るのだが、次の日に何故か皮膚がかぶれてしまう。洗濯機に入れると、洗濯機は暴走して大破してしまう。実は、その洋服には謎の魂が入っており、自我を持っていたのだ。
通常、この手の話になるとドレスvs人の関係になるのだが、本作はそれを裏切ってくる。何故か、ドレスは物語の影に追いやられ事態を見守る側に回るのです。そしてメインは、服屋の裏にチラつく呪術的要素の話へとシフトしていくのです。そして段々と物語ることを諦め、ひたすらシュールでインパクト大な映像を紡ぎ出していくのだ。
物語は虚無でしたが、デヴィッド・リンチベースの、ダリオ・アルジェント、ヤン・シュヴァンクマイエルカクテルを思う存分味わえるので、ハイになりたい時にオススメな作品です、、、A24よ、、、今年切札しかないってマジメに凄すぎるぞ!
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