ペット2(2019)
The Secret Life of Pets 2
監督:クリス・ルノー
出演:パットン・オズワルト、エリック・ストーンストリート、ケヴィン・ハート、ジェニー・スレイトetc
評価:70点
国際平和を掲げ、社会問題にコミットし続けるディズニー、ピクサーに対し、イルミネーションは子どものイタズラを全力でやってのける作風で子ども向けアニメとしての確固たる立ち位置を獲得している。ディズニーやピクサーがポリコレで雁字搦めになっている横で華麗に飛び回るイルミネーションの作品は、確かに年間ベストに入るほどの褒められた作品ではないにしろ好感を抱きます。
さて、今回の『ペット2』は親の子離れをテーマにしており、ディズニー、ピクサー的物語に寄せてはいるものの、イルミネーション独自のピタゴラアクションとユーモアに満ち溢れた作品でした。
※前作『ペット』評:“Ç”「ペット」あの…スイートピーの家に「鳥」のポスター??
『ペット2』あらすじ
「ミニオンズ」「SING シング」のイルミネーション・エンターテインメントが手がけ、飼い主がいない間のペットたちが巻き起こす騒動を描いた人気アニメ「ペット」のシリーズ第2弾。ニューヨークを舞台に犬のマックスとデュークをはじめとした個性的なペットたちが、新たな仲間を加えて、さらなる大騒動を巻き起こす。監督は前作「ペット」や「怪盗グルー」シリーズを手がけてきたクリス・ルノー。日本語吹き替え版声優は、マックスとディーク役を務めるお笑いコンビ「バナナマン」の設楽統&日村勇紀をはじめ、佐藤栞里、永作博美、沢城みゆき、中尾隆聖らが前作から続投した。
※映画.comより引用
本作は実質オムニバス映画だ。
1に犬マックスくんの子離れ物語
2に犬ギジェットのミツバチくん奪還話
3に兎スノーボールのヒーロー譚
だ。これらは群像劇のようには絡まず、最後の方まで独立している。そして、どの話も純粋に娯楽として面白い。
犬マックスは、こうのとりが頑張ってくれたお陰で人間の赤ちゃんがやってくる。前作から成長した彼は、寵愛が奪われることを受け入れる。そして、赤ちゃん教育を始める。しかし、そんな赤ちゃんは保育園に行く年頃になった。大丈夫かな?自分の目が行き届かないところで怪我しないかな?と神経質になる。そんな彼は田舎旅行で会った典型的な頑固おやじから、男として、親としてのあり方を教わる。親の子離れというものを犬の目線で繊細に描くのです。
一方、マックスに片思い中のギジェットは、彼から息子「ミツバチくん(タマ科タマ属の生命体)」を預かる。しかし、うっかりミツバチくんを家の窓から落としてしまう。落とした先が猫屋敷でさあどうするとなっていく。こちらは、コミカルアクションとしてのギミックに特化しており、ミツバチくんが家から落ちる動作一つとっても面白い。ギャグとして湿っぽい子離れ話にメリハリをつける働きがある。
最後は前作で無事飼い主の見つかったウサギさんスノーボールがビビりながらもワンコちゃんのXYZを受け取り、悪徳サーカスからトラを救い出す物語となっている。ウサギの内弁慶を魅力的に描いており、また吹き替え版だと珍しいバイキンマン主体の物語となっており癒される。
別に年間ベストに入る類ではないが、遊び心100%で画面をモフモフが飛び回る映画、こんなのにケチなんかつけられません。とにかく楽しかった。
同時上映『ミニオンのキャンプで爆笑大バトル』短評
評価:90点ミニオンが『ムーンライズ・キングダム』の世界で、バッヂを手にすべく頑張るただそれだけの内容ですが、相変わらず大惨事のピタゴラスイッチが面白い。ミニオン火だるま、ミニオンバッドトリップなどといった容赦ない暴走っぷりに涙が出ました。
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