【悲報】増税前の悪魔の値上げがやって来た!TOHOシネマズ一般料金1900円に…
最近、TOHOシネマズのサービス悪化が、映画ファンの心を逆撫でし続けている。2018年10月15日にTOHOシネマズのシネマイレージカードのルールが改定され、6000マイルで交換できる1ヶ月フリーパスポートや6本鑑賞で1本無料で観られるサービスに制限がつき、都心の映画館では折角無料で映画を鑑賞できるのに、門前払いされてしまう事象が多発するようになった(詳細はブンブン記事《【悲報】元TOHOシネマズ バイトが語るシネマイレージカードのヤバイサービス変更》にて)。また、同年12月には、6000マイル(映画約50本分に相当)で引き換えることができる1ヶ月フリーパスポートの廃止(2019年12月31日)を発表しました(こちらの詳細は《【悲報】映画ファンよ…TOHOシネマズ、1ヶ月フリーパスポートやめるってよ》)。そして、今の東京民は知らないでしょう。実はサービス料金設定も地味に変わっており、ブンブンがTOHOシネマズ シャンテでバイトしていた2013年頃はどこのTOHOシネマズも20時以降の上映作品は1,300円で観られていたのですが、それは既に廃止となっている(TOHOシネマズ 海老名のような郊外では生き残っている制度ではありますが…)。
そして、ブンブンは大学時代の頃から授業のレポート等で、消費税増税によって映画の料金は2,000円ぐらいにまで上がると予想していたのだが、その大きな波が遂にやって来てしまいました。しかも思いの外早く。
TOHOシネマズは3月18日16時頃、次のように映画の一般料金を1,800円から1,900円に値上げすることを発表しました。
TOHOシネマズが2019年6月1日(土)より、全国66拠点の劇場で映画鑑賞料金を改定することを発表。一般料金は現行の1,800円から1,900円に、レディースデイやファーストデイ、TOHOシネマズデイは1,100円から1,200円となる。
デジタル映写機や自動券売機等の導入による運営の効率化を図るとともに、新規出店や鑑賞環境の改善などに努めてきたというTOHOシネマズ。
発表によれば、「アルバイト人件費を中心とした運営コストの上昇や各種設備投資への負担増により、企業努力だけではこれらの吸収は極めて困難」との判断により、今回、鑑賞料金値上げに踏み切ったという。
一般料金は1,800円から1,900円、シニア料金、およびファーストデイ、レディースデイ、TOHOシネマズデイは1,100円から1,200円に。夫婦50割引は2名で2,200円から2,400円に。
なお、各料金は内税の総額料金。大学・高校・中学・小学生、幼児、レイトショーの鑑賞料金の改定はなく、毎年12月1日「映画の日」は現行料金の1,000円のまま。
さらに上記は基本の考え方であり、劇場によっては料金設定が異なる場合があるとのこと。詳しくは後日劇場ホームページで発表されるという。
TOHOシネマズの料金改定は6月1日(土)より、TOHOシネマズ名の全国66拠点にて実施(3月18日時点)。
※cinemacafe.netより引用
TOHOシネマズは果たして映画ファンの今を知っているのか?
今回、TOHOシネマズは「アルバイト人件費を中心とした運営コストの上昇や各種設備投資への負担増により、企業努力だけではこれらの吸収は極めて困難」という増税対策ではない理由で増税を発表した。映画業界はある意味護送船団方式なので、恐らく他の映画館もそのうち値上げすることでしょう。ただ、映画館は、特にTOHOシネマズは今の映画ファンの動向をしっかり把握しているのだろうか?
ブンブンはここ数ヶ月、自分の映画ライフスタイルはもちろん、Filmarksでの投稿を観察してちょっとした異変に気づいています。
それは、映画ファンが映画館からVODにシフトしているということです。映画のVODサービスは、長年通信速度や映画ファンの拒絶反応との戦いでした。サーバー環境や通信状況をハイクオリティなものにしておかないと、止まってしまい、ユーザーにとってフラストレーションを引き起こす。これがVOD界最大の問題でした。それが今のNetflix、Amazon Primeビデオを観ると、全く映像が止まらないのです。快適に2時間映画を楽しむことができるのです。
また、映画はスクリーンで観るものという常識を変える必要があった。ブンブンは高校時代からhuluに慣れ親しんでおり、Netflixやオンライン試写会等はすんなり受け入れられたのですが、それでも数年前まではブンブンの周りの人は拒絶反応を示す人が多く、また実際に使っている人もいませんでした。
しかしながら黒船Netflixが2015年に日本にやって来て、今や毎週魅力的なコンテンツが配信される。しかも、全世界同時公開で最新の作品が鑑賞できたり、それも『Roma/ローマ』のようなアカデミー賞作品まで気軽に体験できる時代がやって来てしまったのです。確かに、映画館は自宅では味わえない大音量や大スクリーン。臨場感を経験できる。2時間スマホの電源をオフにし、映画と真剣に向き合うことで自分の中に映画を取り込むことができる。
しかしながら、考えて観てほしい。VODでの映画鑑賞を。自由に映画を巻き戻したりできるのは、もちろん好きな場所で誰にも邪魔されずに観ることができる。なんなら、映画を観てわからないことはすぐにスマホで調べて理解度を深めることもできる。それが旧作ではなく、全世界で公開されている《今》の映画なのだ。そして、この映画鑑賞には交通費がかからない。1ヶ月定額で、それも映画館で映画を観る時の価格よりも安い値段(Netflixの場合、一番高いプランでも月額1,800円です)で楽しめるのです。
明らかに、VODでの映画鑑賞が映画館で映画を観ることのメリットを上回ってしまっています。
しかも、最近までは町山智浩や他の映画ブロガー等にその作品の色をつけられる前に、映画を観ておきたいハードコアシネフィルぐらいしかやっていなかった、輸入DVDや海外のVODサービスでの映画鑑賞をしている人をFilmarksやTwitterでよく見かけるようになりました。ブンブンも、郊外に住んでいる故、都心の映画館に行くのに金と時間がかかる上に、時間的リソースをアンスティチュフランセ等の特集上映やデート、友人との呑みに使いたいと思っているだけに、最近は米国iTunesとmubiを頻繁に使うようになりました。今年のアカデミー賞は、授賞式前に米国iTunesでノミネート作品のほとんどを鑑賞することができ、現地人と同じような土俵で楽しく授賞式を観戦することができました。
社会人になると、連日遅くまで仕事でなかなか映画を観る時間が取れません。映画館に行く時間すら惜しく感じるようになりました。
つまり何が言いたいのかというと、現代人は忙しい!そしてVOD文化が浸透してしまった以上、「映画館で映画を観る」行為に大きな理由が必要となってきたのです。その理由を与える経営戦略を考えずにして値上げすることは、甚大な映画離れを引き起こし、負のスパイラルに堕ちることでしょう。ただでさえ、映画館に頻繁に訪れる映画ファンを失望させているTOHOシネマズ。フリーパスを廃止し、値上げまでしたら、サービスデーが充実しているイオンシネマや内装や作品に拘りを魅せているアップリンク吉祥寺、当日予約キャンセルができる新宿バルト9等に映画ファンが流れてしまうことでしょう。
無論、やむ得ずこうも制度を変え、値上げを上げなくてはいけないTOHOシネマズの苦悩は映画館でバイトをし、マネージャーの苦労を横で見ていたブンブンはよくわかるのだが、これは破滅、三途の川が見えてしまうデス・ロードだと感じました。この値上げに対する他の劇場の対応も合わせて慎重にみて行く必要がありそうだ。
とりあえず、ブンブンは今のうちに映画のポイントとマイルを溜めまくっておいて、夏にポイント消化、冬に最後のフリーパスを発動する作戦で節約していくとしよう…
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