『ロスト・マネー』これぞスティーブ・マックイーン流、オーシャンズ4だ!

ロスト・マネー※旧邦題『妻たちの落とし前』(2018)
Widows

監督:スティーブ・マックイーン
出演:ヴィオラ・デイヴィス、ミシェル・ロドリゲス、エリザベス・デビッキ、シンシア・エリボ、コリン・ファレル、リーアム・ニーソンetc

評価:40点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

アメーバと戦わない方のスティーブ・マックイーン最新作はケイパーものだ!ヴィオラ・デイヴィス、ミシェル・ロドリゲス、エリザベス・デビッキ、シンシア・エリボの4人が、強盗に失敗して命を落とした夫の代わりに強盗完遂を目指す作品。昨年、女性メンバーで『オーシャンズ8』が公開され比較的高評価だった。ならば本作は『オーシャンズ4』といっても問題ないことでしょう。日本公開が4月とのことなのですが未だに公式日本版予告編はアップされず20世紀フォックスのサイトで検索してもヒットしないため、日本公開中止になる予感が漂う作品ですが果たして…(日本公開中止になりました。邦題も『妻たちの落とし前』から『ロスト・マネー』に変更となっています。)

『妻たちの落とし前』あらすじ


1983年にイギリスで放送されたミニシリーズを原作に、米シカゴで銀行強盗に失敗して命を落とした4人の犯罪者の残された妻たちが、亡き夫たちのやり残した仕事を完遂するためチームを結成し、運命に立ち向かっていく姿を描く。
映画.comより引用

マックイーンらしい『オーシャンズ4』だった…

スティーブ・マックイーンといえば、バリー・ジェンキンズに近いじっくりじっくりと描くタイプの監督である。ただジェンキンズ監督と違うところは、マックイーンのタッチはアート性を廃した社会派ドライなタッチだということ。アカデミー賞作品賞を受賞した『それでも夜は明ける』では、誘拐され奴隷として12年間も白人にこき使われた黒人の悲しい日々をドライにドライに描いていきました。『SHAME -シェイム-』ではセックス依存症の男の苦痛を淡々と描いていました。そんなマックイーンがケイパーものを撮るとどうなるか?…盛り上がりに欠けます。なんということでしょう、物語が具体的に展開するのは後半30分なのだ。それまでは未亡人となった妻たちがそれぞれの想いを整理させていく様が描かれている。そして、4人のヒロインが終盤になり強盗を行うための訓練を始める。シンシア・エリボはサンドバッグ相手に拳を鍛える。ミシェル・ロドリゲスは重たいモノを素早く運ぶために修行する。しかしながら、それが活かされている感じが全くしないのだ。

さらにいえば、4人の未亡人の個性の振り分けが全くできていないように見えるのです。『オーシャンズ8』では、ハッカーがいたり、職人がいたり、交渉人やムードメイカーがいたりとにかく華がありました。ケイパーものってやっぱり華麗に強奪する快感を楽しみにして観るじゃないですか?それが全くないんですよ。肝心な強奪シーンも連携プレイというよりかは3人で殴り込みして終わりという感じだしやっぱりマックイーンとケイパーものは相性悪いのではと感じました。マックイーン版『オーシャンズ4』はちょっとNot for me感が否めませんでした。

ただ、面白いところもあり、終盤明らかにされる衝撃ど畜生な展開には思わず爆笑してしまいました。そんなのありかよ!

ってことで、ブンブンは続編の『オーシャンズ9』とかあるいはジェイソン・ステイサムが一人で組織を壊滅させお宝を盗む『オーシャンズ1』が観たくなりました。

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