カンフー・マスター!(1987)
KUNG-FU MASTER/LE PETIT AMOUR(1987)
監督:アニエス・ヴァルダ
出演:ジェーン・バーキン、
マチュー・ドゥミ、
シャルロット・ゲンズブールetc
評価:80点
先日TSUTAYA新宿店に行ったら、面白そうなタイトルを見つけた。その名も『カンフー・マスター!』。一見、香港アクション映画のように見えるが、本作は『5時から7時までのクレオ』『落穂拾い
』のアニエス・ヴァルダ監督作。そうおフランス、ヌーヴェルヴァーグ系映画なのだ!タイトルに惹かれた即借りて観ました。
※9/14(金)に新文芸坐シネマテークで上映されます。
「カンフー・マスター!」あらすじ
40歳の子持ちマザーは、とある少年に一目惚れしてしまう。なんとか少年に近づきたいマザーは、少年がカフェにある『スパルタンX』のゲームに嵌まっていると知り…ショタ×格闘ゲームmeetヌーヴェルヴァーグ
とっても変な映画を観た。世の中には、様々な恋愛映画がある。それこそチンパンジーと不倫関係になる映画すら存在するし、本作のようにショタ、年の差恋愛映画と言えば、『ハロルドとモード』という作品もある。シチュエーション自体を観ると、本作はよくありそうなトリッキーな恋愛映画に見えるが、掛け合わせるモノを変えただけで唯一無二の怪作が爆誕する。なんたって、物語のキーを担っているのが、格闘ゲームの名作「スパルタンX」なのだ!海外では「カンフー・マスター!」と呼ばれている、この格闘ゲームが恋のキューピットとなる。子持ちのマザーが、少年に惚れ込んで、近づく。少年が『スパルタンX』に夢中になっているところを、背後からフェティッシュな目で見る。というか、腰の動きがおっ可笑しいぞ!ジェーン・バーキン扮するこのマザーを男に置き換えて考えるとアーーーーーッツ!な展開だ!
そして、怪しいまどろんだ目で少年に近づく女を、少年はもて遊ぶ。たかが格闘ゲームなのに、まるでクラシック映画のキザな男優のように少年はマザーにゲームの手ほどきをする。あまりに馬鹿馬鹿しく、でもフェティッシュすぎる映像に惹き込まれっぱなしでした。
ゲンズブール母娘が共演!
本作でマザーを演じたジェーン・バーキンと娘役のシャーロット・ゲンズブールは母と娘の関係です。この『カンフー・マスター!』では、幼い頃のシャーロット・ゲンズブールが観られる貴重な作品でもあります。そして、このゲンズブールさんがメチャクチャ可愛いのです!少年そっちのけで、ゲンズブールに惚れてしまうほどキュート。
特殊なシチュエーションの恋愛に飢えている人必見の作品です!
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