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【ネタバレ酷評】『キングスマン:ゴールデン・サークル』マシュー・ヴォーンに投げつける10の苦情

【ネタバレ酷評】『キングスマン:ゴールデン・サークル』マシュー・ヴォーンに投げつける10の苦情

マシュー・ヴォーンへの苦情6:ステイツマンの肉付けが薄い

先述の理由故に、ステイツマンの思想が弱く、結局出オチになってしまっているのが否めない。ステイツマンのオモテの顔は酒造メーカー。しかし、裏ではキングスマン同様悪と戦っている。では、彼らは今までどんな悪を倒してきたのか?ステイツマンの歴史はどうなっているのか?表面上のキャラクター設定しかしていないため、キャラクターや組織の歴史的重みが全くない。どういう思想で動いているのかもよくわからない為、キングスマンの劣化コピーとしか言いようがない。

マシュー・ヴォーンへの苦情7:醜いアクション

不満点はアクションシーンにもある。前作は高速ながらも、奥行きや上下に拘ったアクションを魅せており、観る者は状況を把握することができた。しかし、今回ではアクションを高速に魅せ、たまにスローモーションにする陳腐なハリウッド大作レベルのアクションしか魅せてくれない。冒頭の激しいカーチェイスシーンにおいても、非常に見にくい、いや醜いものとなっている。

また今回新しくジョニー・トーに対するオマージュらしきものを組み込んでいる。特にポピーの本拠地でのアクションは『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』を思わせるところがあるのだが、これもスタイリッシュさがなく、どこか汚いものを感じた。

マシュー・ヴォーンへの苦情8:ガジェットに対する魅力が半減

さらに、前作では防弾傘、靴からナイフ、ライター爆弾とコミカルなガジェットが出てきて、これまたどれも魅力的だった。しかし、今回は前作を超える魅力的なガジェットは何一つ出てこなかった。ライバルのチャーリー・ヘスケスが使うロケットパンチも、終盤進化するのだが、1時間前のアレと何が違うのかがよく分からない。機能も単機能なので、アクション的面白さが引き出せていない。

野球ボールが手榴弾?バットが地雷探査機?ロボドッグ?やめてくれたまえ!

マシュー・ヴォーンへの苦情9:エルトン・ジョン目立ちすぎ

今回、ゲスト出演としてエルトン・ジョンが出てくる。その様子はThe Whoのロックオペラ映画『TOMMY/トミー』で最強ビンボールマスターとして登場したエルトン・ジョンを思わせるものがある。

しかし、マシュー・ヴォーン監督のエルトン・ジョン愛が強すぎる為か、キングスマンやステイツマン以上に目立ちすぎているのだ。ゲスト出演とは一瞬出るから、物語にアクセントが生まれ、旨味が滲み出るもの。にも関わらず、いかにも物語の中心人物だよと言わんばかりに出されたら、それはノイズの他ならない。『TOMMY/トミー』のエルトン・ジョンを観ろ!PIMBALL WIZARD歌ったら撤退したではないか!そんなに長く映画に留まる必要性を感じなかった。

マシュー・ヴォーンへの苦情10:予告編がネタバレ

そして、私のテンションを最大限に下げたもの。それは予告編とタグホイヤーのCMだ。前者はとにかく、美味しいところを魅せ過ぎである。特にエンディングの解毒剤を送り届けるシーンを魅せてしまっては、完全にオチ言っているようなものである。これは日本版の予告編も本家の予告編も同じことをやってしまっている。

そして、後者。これはマシュー・ヴォーンにはあまり関係ないものだ。このタグホイヤーのCMは本編前に流れたものだが、何故終盤の見せ場をあそこまで長々と見せる?しかも、本編直前に流れたものだから、ネタバレ回避しようもない。確かにタグホイヤーのキングスマンモデルはカッコイイし、欲しくなったが、非常に腹が立ちました。

最後に…

本当に残念な『キングスマン』を観てしまったという傷は癒えることなかろう。

ただ、今度スピンオフ企画としてステイツマンの映画が作られるとのこと。それも、意外と出オチで終わってしまったチャニング・テイタム演じる「テキーラ」の映画だ。本作で満足がいかなかったステイツマンについてしっかり肉付けがなされそうなので期待はしている。マシュー・ヴォーン監督よ!次回は期待しています!

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