イット・カムズ・アット・ナイト(日本未公開・2017)
It Comes at Night(2017)
監督:トレイ・エドワード・シュルツ
出演:ジョエル・エドガートン,
クリストファー・アボット,
カルメン・イジョゴetc
評価:40点
』とここ最近IT(奴)が追ってくるホラーがスマッシュヒットを放っている。そんな最中アメリカで酷評されているITがある。それが『イット・カムズ・アット・ナイト』。予告編を観る限り、非常に面白そうなホラーだが果たしてどうなのだろうか?ブルーレイで観てみました。
今回、ネタバレ記事なので、観る予定のある方はこのページを閉じて下さい。
『イット・カムズ・アット・ナイト』あらすじ
病原体が蔓延する世界。ある家族は森の奥で避難生活を送っていた。そんな家族の下に、別の家族が助けを求めてやってくる。家族は渋々受け入れることにするが、、、ソレはやってこない
まず、結論から言おう。IT(ソレ)は劇中出てきません。出てこないというと語弊を呼ぶかも知れないが、ソレが別に怪物でも病原菌でもなく悪夢らしいのだ。なぜそう曖昧なのかというと、劇中では全くソレの正体が分からぬまま、物語の途中だろ!というところで終わってしまっているのだ。そして、映画を振り返ってみると、ソレにあたるのが、悪夢で映し出される気持ち悪いビジュアル。よだれのキスとかそういったものだ。
病原菌よりも怖いのは人を信頼できなくなった人間の心だと言いたげだが、ちっとも上手く嵌まっていない。
確かに、緊張感の持たせ方やカメラワークはクールでステキ、ブンブン好みなのだが、そもそも設定を主人公達が守っていない。
病原菌が蔓延しているのに、ガスマスクを取って普通に外で活動していたり、無闇に暗闇に出て行ったりと。病原体、それに感染した者がやってくることに怯えているのに、全然危機管理能力がないのだ。
そして、観客は約90分間、ソレがやってくるのを待つ。しかし、彼はやってこない。焦れったくなる。まるで、彼女とのデート。約束時間になっても彼女がやってこず、かといってLineのメッセージも読んでくれない時のようにフラストレーションが溜まりに溜まります。
アメリカ本国でも酷評の嵐で、日本公開は、ヒューマントラストシネマ渋谷やシネマカリテのイベントで上映される以外絶望的だ。
それだけ、今年最大級の観てがっかり映画だった。
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