HiGH AND LOW THE MOVIE2 END OF SKY(2017)
監督:久保茂昭,中茎強
出演:岩田剛典、鈴木伸之、
林遣都、斎藤工、
関口メンディーetc
評価:75点
昨年、全国の映画オタクを熱狂させた作品が降臨した。その名も「HiGH AND LOW THE MOVIE
」。EXILEグループを取り仕切るLDHが松竹と組み、ダンスに歌にアクションを可能な限りねじ込んだ作品だ。LDHは映画をよく分かっていないようで、正直唖然とする雑なストーリーテリング、もはや物語ではなく、「カッコイイ俺たちのDOPEなポーズ観てくれよ!」と言わんばかりのクールな断片の塊に通常だったらワーストまっしぐらな作品だった。しかし…しかしだ…何故か映画を観ていくうちに、死傷者がいてもおかしくないバトルシーンという名の戦場に心が揺れ動かされていった。それはブンブンだけではない、EXILEなんてなんなん?と思っているような映画オタク達を次々と虜にしていったのだ!
味をしめたLDHは本格的にシリーズ化に打ち出し、数ヶ月後には「HiGH&LOW THE RED RAIN」が公開され話題となった。そして先日、実質続編となる「HiGH AND LOW THE MOVIE2 END OF SKY」が公開された。映画ファンの評判は、スカウターがぶっ壊れるほどの絶賛が相次いだ。それもアクション面でとんでもないことが起きているのだそう。
これは見逃せないと思い、仕事帰りにTOHOシネマズ海老名で観てきました。20:30レイトショーにも関わらず、客席の6割が埋まるほど大盛況でしたぞ!果たして…
「HiGH AND LOW THE MOVIE2 END OF SKY」あらすじ
5つの個性的な種族が仕切る地区からなるS.W.O.R.D.は、政治家によるカジノ都市計画によって滅ぼされようとしていた。自分たちの地区の文化が壊されることに恐怖したS.W.O.R.D.は一致団結して、防衛する。鍵となるのは謎のUSB。果たして、S.W.O.R.D.は自分たちの町を守れるのだろうか?これぞ究極のドラッグ映画!
本作は、驚いたことにストーリーテリングの点でほとんど成長していません。まず、前2作について分かってはいたものの、驚きを隠せない導入から始まる。続編から観ても、硬派なシネフィルが観ても世界観が分かるようにと丁寧にあらすじを語る冒頭。しかし、前2作がたった5分でまとめられてしまうのだ。それもネタバレありありで。つまり前2作は、内容がいかにスッカスカだったかが分かる。
本作も同様でした。本作は一言で、都市開発に住人が反対し「拳」と「マシン」で戦う。それだけだ。正直物語のキーとなるUSBなんてどうでもよくなってくるし、そもそも、EXILEファミリーを可能な限り登場させることに特化した結果、「トランスフォーマー/最後の騎士王
」もびっくり余計な台詞9割といった内容になっているのだ。
」かと突っ込みを入れたくなる主観映像で、青年達はアクロバティックアクションを魅せてくる。建物から建物へ、鉄骨をネズミのように駆け巡る彼らのアクションは「ハードコア」を凌駕するほど凄まじかった。映画館の座席という99%安全に守られた空間で、人智を超えたアクションを追体験させてくれるなんて感動ものです。
そして、次々と出てくる刺客がこれまた個性的。詳細は劇場で確認して頂きたいのですが、あの琥珀さんと雨宮兄弟が同時にかかっても倒せない強敵ターミネーターに、出オチ笹野高史、大仏関口メンディーなど、もう個性派過ぎて鼻血が出るほど興奮しました。
逆に興奮しすぎて、次の日、筋肉痛&テーマ曲が脳内無限再生し、仕事に集中できなくなったのは言うまでもない。
映画ファンは本作を観逃してはいけない。そして、11/11(土)に公開される最終章「HiGH&LOW THE MOVIE 3 FINAL MISSION」も要チェックだぞ!
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