乱(1985)
監督:黒澤明
本多猪四郎(演出補佐)
出演:仲代達矢、
寺尾聰、根津甚八、
隆大介、原田美枝子、
植木等、田崎潤etc
もくじ
評価:100点
ブンブンは黒澤明映画が昔から苦手です。
なんといっても、何を言っているのか
わからないからというところが大きい。
しかも、日本のDVDには字幕がついていない
上、比較的邦画に字幕を載せる
Netflixですら字幕をつけられなかったのだから
リスニング能力のないブンブンは
毎回苦行です。
好きなのは「デルスウザーラ」「醜聞」
「まあだだよ
」ぐらい。
今回、Netflixに「乱」があったので、
意を決して挑戦してみたぞ!
(一応、本日よりYEBISU GARDEN CINEMAにて
4K版が上映されます。)
「乱」あらすじ
シェイクスピアの悲劇「リア王」を戦国時代に置き換えた時代劇。
隠居を決めた一文字秀虎は、
3人の息子にその旨を伝え、
兄弟の結束を促すが、
三男が生意気を働き、
怒った秀虎は彼を追い出してしまう。
やがて、長男、次男の血みどろな
争いに秀虎は巻き込まれてしまう…
なんてこった!!
先述の通り、黒澤映画は
苦手中の苦手だったのだが、
本作は、メチャクチャ
面白かった。
結構、黒澤映画好きの中には
「寝るよ」
という声を聞くのだが、
寝ることなく一気に
楽しめました。
今回はそんな「乱」の
凄いところを4点にまとめて
紹介します。
☆凄いところ1.衣装・撮影が美しい
なんといっても、赤・青・黄といった
服のコントラストが美しい。
それを遠くから、徹底した構図で映し出す姿に感銘を受けた。
「ラ・ラ・ランド
」の比じゃない。
実際に、非英語映画にもかかわらず
1985年アカデミー衣裳デザイン賞を
受賞しています。
☆凄いところ2.「リア王」の完全な換骨奪胎
黒澤明はシェイクスピアや芥川龍之介、
ドストエフスキーなどの文芸作品を
自分流にアレンジするのが得意だが、
本作は真骨頂。シェイクスピアの
「リア王」をベースにしている。
かなり忠実に「リア王」を
やっていながらも、
日本の物語、
いや黒澤明の世界に引きずり込んでいる。
☆凄いところ3.戦闘シーンが怖すぎる
本作は1000人近いエキストラを使い、
本物の戦場を作り出しているのだが、
「炎628
」を観た時のように、
「これ、死人出ているのでは?」と思う程、
矢が飛び交い、落馬者続出、
城が炎上するシーンの連続でした。
美しくも恐ろしい地獄絵図でした
☆凄いところ4.仲代達矢の演技
仲代達矢の顔芸がすごいことになってます。
城を追われ精神崩壊しながら、
大地を歩いている姿は、
本当に頭おかしくなったのではと
思わずにはいられない。
最後に…
これは、黒澤明映画苦手でも楽しめます。
聞き取りにくさは、
他の作品に比べてましなので、
未見の人は是非挑戦してみてください。
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