ラビング 愛という名前のふたり(2016)
LOVING(2016)
監督:ジェフ・ニコルズ
出演:マイケル・シャノン、
ジョエル・エドガートン、
ルース・ネッガ、
マートン・ソーカスetc
評価:35点
「テイク・シャエルター」「ミッドナイト・スペシャル
」など
オカルトな作品を撮っている
ジェフ・ニコルズ監督が、
異人種間結婚禁止に立ち向かった
ラビング夫妻の実話を映画化した!
TOHOシネマズ シャンテで
観てきたぞ!
「ラビング」あらすじ
バージニア州で土方をしている白人男性と、それを見守る黒人女性が結婚した。
バージニア州は異人種間結婚は
許可されていないので、
ワシントンDCで結婚。
そして、バージニア州
に戻ってくるのだが、
逮捕されてしまう。
判決の結果25年間、
同時にバージニア州に
いることができなくなり…
実話差別モノ映画化の難しさ
実話もの、差別ものは賞を獲りやすい為、
また社会運動の一環も
あり多数作られる。
そして、悲惨なエピソードの
インフレも起きているが故に、
本作はゆるいドラマになってしまった。
確かに、ラビング夫妻は
ただ普通の生活がしたい
だけなのに、何十年も
バージニア州と闘ねばならなかった。
そして勝利した結果、
黒人差別だけでなくLGBT差別
も緩和されるという
大きな突破口を開いた
偉業もある。
しかし、
監督のジェフ・ニコルズは邪道で
攻めるタイプなので、
白人の夫目線で描いたのが
裏目に出てしまった。。。
なんたって、
いくら異人種間結婚許されていなくても、
保安官は白人に対しての罰は甘いのだ。
同時入州しても、あっさり釈放になったりする。
しかも、普通にバージニア州に
夫婦で隠居していようが、
詮索&逮捕がぬるすぎて、
緊迫感がないのだ。
勤務先の露骨な差別も少ない。
おまけに、夫は妻と喧嘩することなく、
黙って黙って妻を守るので、
見せ場がなさ過ぎるのだ。
内容的に「沈黙
」に近い。
裁判官は言う、
「この州のルールが
厭なら他の州にいればいい」
執行猶予もあるし、
保釈もしてくれる。
ゆるーく、支配された世界の
地獄体験ムービーなのだが、
いかんせん薄味すぎた。
うーん
現実に起きたら辛い、辛過ぎるのだが、
「映画」というフィクションの
世界では心に響きにくい
ドラマになってしまうジレンマに苛まれる。
結果として、黒人差別だけでなく
LGBT差別軽減につながる偉業を
成し遂げた凄い話なのだが、
映画化するなら、
黒人の妻目線で描かないと響かないなーと
ブンブンの頭を悩ませまくりました。
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