【試写会レビュー】11/11(金)公開「オケ老人!」意外にも杏初主演作

オケ老人!(2016)

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監督:細川徹
出演:杏、黒島結菜、坂口健太郎、
笹野高史etc

評価:85点

先日試写会で杏初主演(意外!)
の音楽映画「オケ老人!」を観てきました。
日本公開は11/11(金)ポッキーの日ですが
一足早くレビューを…

「オケ老人!」あらすじ

市民ホールで聞いたコンサートに
惚れ込み、楽団員に申し込んだ
数学教師・千鶴(杏)を待ち受けていたのは、
ど素人老人だらけのオーケストラ楽団だった!

勘違いが勘違いを呼び、
老人オーケストラの指揮者として
活動しないといけなくなった千鶴の
奮闘劇が今始まる…

ベタに本気で向かい合った作品

本作は邦画豊作年である2016年において、
キネマ旬報ベストテンはもちろん、
ほとんどの映画ファンベストテンにも入らない
であろう作品だ。

内容もベタ中のベタだし、
確かに演出的欠点もある(後述)。

しかし、これは間違いなく傑作だ!
特に脚本家志望の人はMUST WATCHだ!

何故、ここまで絶賛するかといえば、
「ベタを極めている」一本と言えよう。
この手の作品、特に邦画に関して
言えば、映画と関係ない無駄な
ギャグ描写をしがちである。
エンディングもやたらと、
クライマックスの余韻を引き延ばそうと
して結果として失速しっぱなしの
映画となってしまう。

それが本作は0なのである。
徹底的に、これでもかと言うほど
細かいシーンまで伏線として使い、
ギャグもそのキャラクターの良さを
引き立てるものだ。
「オケ老人!」は劇場で観て笑って欲しいので、
ここでは一つだけ語る。

冒頭、
杏が初めて楽団と合うべく
公民館を訪れるシーンがある。
椅子に座って楽団が来るのを
待っていると次々と楽器を持った
ヨボヨボな老人が現れる。
「えっつ自分の知っている楽団と
違う。ひょっとして、
時間間違えたの?」
と思い、公民館の掲示板
を見て、一つ前の団体を
見ると「セックスソルジャー」
とヤバそうなパンクグループが
活動しているというギャグシーンが
ある。
これが後半では、何故かオーケストラ
団員として入団しているのだ!

この手の意外すぎるギャグが多い。

クライマックスは「セッション」を彷彿!

ベタな展開がずっと続くので、
映画ファンとしてはラストが気になるところ。
「スクール・オブ・ロック」「カルテット」
この手の作品のラストは、
重要な演奏会直前にメンバー内での分裂
が起きたり、演奏会中に誰かがあまりに
酷い失敗をしてしまい如何にメンバーが
カバーするかという定石で進めがちだ。

しかし、「オケ老人!」唯一の捻りは、
まさにクライマックスで行われる。
これは実際に劇場で驚いて欲しいので
何も言わないが、映画史100と数十年
たった今でも「この手があったか!」と
唸らざる得ない。

そして、「セッション」のごとく
クールなクライマックスに
まさに拍手大喝采でした。

最後に:杏がメチャクチャ良い!

今回、意外や意外、杏初主演って
ことなのだが、これが本当に上手い
コメディエンヌでした。
174cmと長身だけに、真面目な役、
また「映画 妖怪人間ベム」のような
ホラー役のイメージが強いのですが、
今回は「キチンとしていそうでドジッ子」
という感じが見事に表現されていました。

また、背の低い老人相手に
たじろぐ、どこか窮屈そうな
感じも上手く演じておりました。

そりゃあ、白雪姫だって倍以上いる
個性的な小人たちの相手は
大変だよね~

唯一の欠点

本作、唯一ここはまずい!
と思った箇所が楽器の
質感が。

いくら素人老人オーケストラ
とはいえ、千鶴がやってくる
前から結構練習していたはず。
なのに、どの楽器が新品のように
綺麗過ぎだったのが残念だったな~

でもそんなのは、あまり気になりませんよ~
そんな感じで11/11(金)は
「オケ老人!」を観に映画館へ行こう!

おまけ:「ヤング@ハート」

恐らく監督・脚本を手がけた、
細川徹は大傑作ドキュメンタリー
「ヤング@ハート」を観ているはずだ。

平均年齢80歳のコーラス隊を
追ったドキュメンタリーで、
本作のとあるシーンで、
この映画のある場面な
箇所があるのだ!

もちろん、観終わった後、
「ヤング@ハート」観ても
メチャクチャテンション上がるので是非!

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