評価:85点
最近、「バッドマンVSスーパーマン
」
「ダークナイト・ライジング」で
観客をがっかりさせまくっている
炎上屋DCコミックス映画。
その最新作「スーサイド・スクワッド」
は悪党ヴィラン版「シビル・ウォー」だ!
しかし、アメリカでは
批評家からまたも目を付けられ、
事前評は最悪だった。
にもかかわらず8月公開映画の
オープニングの記録を塗り替える
ブロックバスターを達成!
そんな怪作がついに
9/10(土)日本上陸する。
果たしてその中身は…
ブラックスプロイテーション
映画だった
本作を観てびっくりしたのは、
「こんな変な作品がよくヒットしたな」と。
いや、悪口じゃなくて、
デヴィッド・エアー監督の
バランス能力の高さに脱帽しました。
まず、本作は悪党ばかり出てくるのに、
子どもも観て大丈夫なほど
暴力描写が控えめです。
ほとんど血すら出てきません。
次に、それでもって
ブラックスプロイテーションや
タランティーノとロドリゲスが
作った「グラインドハウス」を
思わせるマニア映画、
大予算でやっていることだ。
まずブンブンが声を大にして
言いたいのが、
ウィル・スミスと
ヴィオラ・デイヴィスの
演技・演出が完全に
ブラックスプロイテーション
なのだ。
ブラックスプロイテーションとは、
1970年代に、人種差別の
怒りを映画にぶつける運動が
おき、黒人が白人を
倒す系の映画が大量生産
された時期があった。
ウィル・スミス扮する
デッドショットの
クールに殺す姿は
「黒いジャガー」
のリチャード・
ラウンドトゥリーそっくり。
冒頭で、しっかり白人を
倒しているので尚更だ。
また、冷徹な指揮官を
演じたアマンダ・ウォーラーは
パム・グリアにしか見えない
のだw
また、ブラックスプロイテーション
だけじゃない。本作には、
「ウォーリアーズ」などといった
所謂映画オタクしか好まない
ようなボンクラ映画(通称B級映画)
の要素がふんだんに使われているのだ。
普通だったら映画好きにも
一般ピーポーにも嫌われる
ような内容なのに何故
良いのか?それは音楽の力
にあると思う。
ストーンズにクイーンに…
本作は、劇中で
ビージーズの「I Started a Joke」
が流れたり、クリーンの
「ボヘミアン・ラプソティ」が
劇中で流れたりととにかくDJ感覚で
ハイセンスな曲が流れまくるのだ!
サントラ買いたくなるの必至な
サンプリングに熱くならない訳がない!
中でも、ヴィオラ・デイヴィスが
登場するシーンでローリング・
ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」が
流れた時は腹筋崩壊しそうになりました。
(そういえば、ドナルド・トランプも
共和党議会で自分の登場曲に使用
していたそうだよ。)
多少の粗。
それこそ、デッドショットが
原作とは違い善人過ぎる
点なんてものは帳消しになる。
デッドショットは優しい男
町山智浩によると、
デッドショットは原作では
射撃の天才故に
「美しい銃殺をされたい」
と思っている変態
とのことだが、
映画版では、ウィル・スミス
が演じているので、
本当に悪役?と
思うほど優しい。
チームをしっかり
まとめて、サポートします。
原作ファンは少し不満に
思うかも知れないが、
アクションシーンはしっかりと
格好良く魅せてくれるので
安心してください。
先に言っておく。
チームプレイなんてないぞ
本作を楽しみにしている人の
中には「シビル・ウォー
」の
ようなチーム戦を期待している
人もいるでしょう。
そんなもんは「スーサイド・スクワッド」
にはありません。
なので、アクションとしては平凡で
立体感や連係プレイは弱いです。
新人女優・福原かれん演じる
カタナもただただ想い想いに
刀を振り回すだけです。
しかし、考えてごらんよ。
トラブルメーカーで要するに
面倒くさい人。
会議で決まりかけていたものを
白紙にするような人の集まり
なのだから、乱れて当然。
それよりか、個々のキャラクターの
力とキャラの強さ・濃さを
堪能して欲しい。
炎使いのエル・ディアブロ
(ジェイ・ヘルナンデス)なんか
かなりの萌えキャラだし、
ハーレイ・クイン可愛すぎだし、
なんたって映画ファンお待ちかね!
悪役同士の飲み会シーンも
がっつりあるので楽しめること
間違いなしだ。
ということで、ブンブンはこの映画を
全力で応援します。
みなさん、9/10(土)は
是非映画館で「スーサイド・スクワッド」
を観よう!
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