ルーム(2015)
ROOM(2015)
監督:レニー・エイブラハムソン
出演:ブリー・ラーソン、
ジェイコブ・トレンブリーetc
評価:75点
先日のアカデミー賞で主演女優賞を
受賞したブリー・ラーソンの
「ルーム」。
日本では来月4/8より公開だが、
ベトナム行きの飛行機で一足早く
観てきました。
「ルーム」あらすじ
エマ・ドナヒューのフリッツル事件を元にした小説の映画化。
生まれたときから、「部屋」でママと
一緒に暮らしていた5歳のジャックは
ママから真実を告げられる。
長年、ニックという男に
監禁されていることに。
そして決死の脱出計画が告げられる…
ブリー・ラーソンが凄い!
本作は実際にあった監禁事件を
元にしているのだが、単に
脱出劇で終わっていない。
むしろ脱出劇のその後に
焦点を当てた画期的内容だ。
主人公の女性は
長年「部屋」に閉じ込められた為、
コミュ症になってしまい、
唯一のおしゃべり相手である
ジャックに依存してしまっている。
故に脱出した後も、
家族がジャックに触れようとすると
牙をむいたりする。
これがまた、メディアのインタビューが
入ったりするからPTSDが
さらに悪化する。
この精神が病んだ状態を、
目力と立ち振る舞いで、
誰がみても「どこかおかしい」と
わかる演技をブリー・ラーソンは
しており、文句なしアカデミー賞主演女優賞
ものである。
また、子役のジェイコブ・トレンブレイ
もこれまた凄まじい演技を魅せる。
原作通り、5歳ならではの語彙力に
よるマシンガントークを
熱演。
また、前半の彼はまるで女の子に
しか見えないぐらいかわいいのだ♡
恐らく、監督の意図で、
「男になる話にしたかったのだろう」。
前半はファッションもそうだが、
口調も女の子っぽく話させているのだ。
それが、全てを知り一歩前進したときに
きちんと「男の子」になってみせる。
こんな高度な演技を軽々と
やってのける彼に興奮しました。
「ヴェニスに死す」の
美男子並にまんまと性を
だまされましたw
ストーリー面で惜しい
演技は申し分ないほどいいのだが、
原作読んでいる族からすると、
後半の展開をもっと重厚に描いてほしかった。
確かに本作は2時間に収めようとしているので、
苦渋の選択故のカットだと思うが、
あまり母親がPTSDを乗り越える
ような描写が描かれてなかった。
やはり小説にあった後半の
あるシーンがあるからこそ、
ラストシーンに
意味が出てくる。
その点非常に惜しいなと思った。
とはいえ、原作読んでいても楽しめます!
むしろ、先でも後でも良いから、
土屋京子の翻訳が神がかっている
原作は読むべきである。
そんな「ルーム」4/8より
TOHOシネマズ シャンテ他にて公開
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