“Ç”スナイパーは誕生日に…「シュナイダーVSバックス」東京国際映画祭最終回

シュナイダーVSバックス
SCHNEIDER VS. BAX

シュナイダーvsバックス

監督:アレックス・ファン・ヴァーメルダム
出演:トム・デウィスペラーレ、
アレックス・ファン・ヴァーメルダム

評価:80点

日本でも昨年、「ボーグマン

」で
話題となったオランダの鬼才
アレックス・ファン・ヴァーメルダム
の新作をブンブンの東京国際映画祭
ライフ最終日に観て来ました。
乾いたような映像、音使いに
ブラック過ぎるユーモアを
詰め込んだ「ボーグマン」の
次に彼は何を魅せてくれたのだろうか…?

誕生日、シュナイダーに暗殺依頼が…

誕生日、可愛い娘たちに祝福。
奥さんが誕生日パーティを開いてくれる
とのことで嬉しく思っているシュナイダーの
元に電話が…
彼の職業はヒットマン。家族はそれを知らない。
誕生日だと言うのに、
沼の上に住む作家バックスを殺せと。
仕方なしにシュナイダーは
パーティまでにバックスを殺そうとするが…

察しの通り、プロフェッショナルの
殺し屋がいつもと勝手が違くて
泥沼化する作品だ。

しかし、「ボーグマン」で魅せたブラックユーモア
満載の爆笑サスペンスに仕上がっている。

シュナイダーは非常に真面目な殺し屋なのだが、
彼を取り巻く人が頭おかしい。
依頼主はメッチャ間抜けだし、
暗殺相手のバックスさんは、
ドラッグと酒に溺れまくっていて、
何故か精神に異常をきたした
娘や同じくドラッグ中毒の
おじいちゃんまで召還するw

タダでさえ、苛立つシュナイダーの前に
一般人まで表れ巻き込まれていく。

ここまでいくと笑うしかない。
シュールに二転三転する展開は
「ボーグマン」に匹敵するが、
ちゃんとサスペンスの描き方にもキレがある。

本題であるスナイパーシーン。
沼地に囲まれて攻撃が難しい立地で、
心理戦を繰り広げ、いざ、
バックスを仕留めようとする時の
編集、手汗握るハラハラとした
描写にブンブン、ドキドキさせられました。
しかも、不意打ち銃撃のやり方も
上手く、「ひっ!」と悲鳴をあげた。

ギャグとサスペンスのバランスをとった
本作はゲテモノ映画ではあるが非常に
強固な脚本と編集の上に成り立っていること
に驚きを与えてくれます。

恐らく、本作は新宿武蔵野館あたりで公開
されるであろう。
今回で決定的にアレックス・ファン・ヴァーメルダム
監督の虜になったブンブンは
彼の特集上映が組まれることを祈る。

「Abel」ビデオクリップ

「The Last Days of Emma Blank」予告編

「楽しい我が家」予告編

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