ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール
GOD HELP THE GIRL
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もくじ
監督:スチュアート・マードック
主演:エミリー・ブラウニング、オリー・アレクサンデルetc
評価:65点
シネマカリテで絶賛上映中の
「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」を
観てきたぞ〜
「エンジェル・ウォーズ」や「スリーピング・ビューティー」と監禁される
魔性の女役でお馴染みのエミリー・ブラウニングが
またもや監禁されますよw
精神病棟の少女魔性なり
予告編観るとポップなミュージカルに見えるが、中身は結構シリアスだ。
よく脱走する精神病棟に住む少女が、
ある冴えないバンドマンの心に突き刺さる。
バンドマンは天才的音楽センスを持つ彼女を
自分のバンドに引き込もうとする。
まあ、なんとかカノジョがバンドの一員に
なるのだが、謎の男とラブラブになったり、
急にいなくなったりとバンドマンを
とにかく振り回すのだ!
一見すると女の子に主観を当てた
撮り方なのでわかりにくいが、
ラストショットで魅せる
バンドマンの台詞で
ハッっと泣けてきます。
そう、この映画は男の子に
主観を置いて観るか、
女の子に主観を置くかで
180度内容が変わる作品だ。
ポップな映像なのだが、ブンブン
切なくなってきました。
オシャレ映画オマージュ目白押し!
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この作品、スコットランドで人気のバンド
「ベル・アンド・セバスチャン」のスチュアート・マードックが
自身のソロアルバムをベースにミュージカル化している。
つまり、音楽業界の人間が作った作品な為、
全編ミュージックビデオのような作りになっている。
それ故か、監督の好きな映画が一発で分かる
オマージュづくしである。
2人の女の子と男の子が指ぱっちんしながら
流れるように踊るのは、
ゴダールの「はなればなれに」そのものだし、
寂れた集会場(?)の装飾の感じは
「プラハ」を彷彿させる。
そして、にわかにジャック・ドゥミの煌びやかな
ミュージカルを思わせる。
そして、服が目まぐるしいほどにかわる描写は
「クルーレス」かなーとオタクは頭の中で考える。
ガールズ映画「クルーレス」!
でも、監督は抜群のセンスでただ引用するのではなく、
ちゃんと作家性というか世界観を創り出した。
明らかに「はなればなれ」だなーと思わせつつも、
色彩美やカメラアングルは、なかなか独特で
デビュー作としてはグッドな出来でした。
ただし音楽とストーリーが…
映像も綺麗だし、エミリーちゃん可愛いし
グッドなのだが、残念ながらブンブン、
肝心な「ベル・アンド・セバスチャン」の
音楽にノレませんでしたm(_ _)m
劇中でもはっきりと言っているが、
アンチ・ビートルズ、ストーンズの立場を
監督が取っているので、彼等の音楽とは
真逆のアンニュイでのどかな感じの
音楽のみで構成されているので
ちょっと合わなかったなー
また、ストーリーも施設のセキュリティが
ガバガバってか、ユルすぎて
後半になるに従って、
施設出身の女の子設定の
重要性が薄まってしまった。
それなら、「のだめカンタービレ」の
様な単純に純粋な天才少女って
設定にしたほうが良かったのではと感じたぞー
P.S.シネマカリテでは、
「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」
特設コーナーが出来てたぞ!
関連グッズも多いので
「ベル・アンド・セバスチャン」
ファンは是非!
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