下ネタ9割クドカン映画｢中学生円山｣

監督:宮藤官九郎
出演:平岡拓真、草彅剛etc

※今回ネタバレかなりします!
｢あまちゃん｣で絶好調だった時代に、
公開されたクドカンのキレッキレッのコメディ
｢中学生円山｣を再鑑賞した。

二度観ると、タランティーノもびっくりな
映画のサンプリング、ヒップホップ的な
オマージュに驚かされるばかりであった…

あらすじ

興行収入が3億円と低く、
ムッツリ映画館で爆笑しない
日本人にはあまりにもウケない内容で
失敗に終わっている作品。

TSUTAYAでもレンタルランキング等で
上位に浮上しないので知らない人も多いはず。

そんなあなたに｢あらすじ｣を教えてあげよう。

中学生円山には、ある秘密があった。
その秘密とは、自分のちんちんを舐めたい願望が強く
日々自主トレに励んでいるのだ!

彼は、学校の宿題などよそに自主トレに熱心に励む。
部活も身体が柔らかくなるレスリングに所属し、
日々邁進するのであった。

そんな、彼の住む団地の上の階に謎の
シングルファザーが引っ越してくる。
一見、優しそうな男。
しかし、彼は円山の秘密を知っていた!
秘密を知られ自己嫌悪に陥った円山は、
シングルファザーの弱みを握るため、
オマケみたいな力｢妄想｣を使って
ストーカーを始めるのであった…

下ネタ、オマージュの包み焼き

パゾリーニもビックリな、
キチガイストーリー。
しかも、クドカン映画恒例の｢竜頭蛇尾｣な脚本
ではなく、800m走全力疾走。一切失速しない
ハイテンション映画になっているのが驚きだ!!

しかも、映画のオマージュを徹底的にぶち込むのだが、
タランティーノも使わないような演出に
爆笑が隠せない。2年前、映画館で観た時、
周り失笑の渦の中爆笑、白い目で見られたのを思い出したw

例えば小学校付近のゴミ捨て場から、
片耳が出現するくだり。｢ブルーベルベット｣やないか!
｢団地ともお｣のようなしょぼい雰囲気に似つかわしくない
シーンに爆笑だ。

また、中学生円山が目をこらすと
坂の上からベビーカーがごろごろ転がってくるシーン。
これはもろ｢アンタッチャブル｣｢戦艦ポチョムキン｣ネタだ!

オマージュを唐突に挟み、時折伏線として活かす。
ナンセンスで新鮮、素晴らしいサンプリングの仕方に
感動を覚える。

こんな鬼畜な映画に出演承諾した草彅剛と平岡拓真は、
ブンブンアカデミー賞では主演と助演を
贈るほど迫真の演技。良い仕事しています。
草彅剛は、一本満足バーのCMのように
クレイジーなシングルファザー、
ジャニーズとは思えない演技を見せてくれる。

平岡拓真は学校でいじめられるの覚悟な
｢ちんちんを舐めるために自主トレをし、
エッチで独りよがりな妄想にふける中坊｣
を熱演してくれた。

女優が裸で激しい演技をすると賞を
獲れると言うが、
男は裸でこんな演技をしても賞を
獲れない。なんて皮肉なことでしょうかww

そして、映倫はどこを観て
この映画を｢G指定(小学生でも観られる)｣にしたのか
は永遠の謎である…
｢中学生円山｣予告編

関連サイト

・一本満足バーCM