久しぶりにアンスティチュフランセ東京へ…
飯田橋にあるフランス語学校アンスティチュフランセ。
東京なのに、オシャレなフランスの匂い漂う異様な
空間を堪能できる。
そんな、アンスティチュフランセで「カイエ・ドゥ・シネマ特集」を
やると大学教授から教わり調べてみたら…
ががががーん!
ブルーノ・デュモンの新作「P’tit Quinquin」がとっくに
上映終わっていました。
3時間且つTVドラマの総集編なのにカイエ・ドゥ・シネマ2014年の
ベスト1を出した異色作。コレ逃したら日本で観られなそーな
だけに無念である。
その代わり、今回教授からオススメされたジャン・エプシュテイン
監督作「アッシャー家の末裔」を35mmフィルム無声状態で鑑賞することに
しました。黒澤明のお気に入りの作品とのことなのでいざ挑戦。
アッシャー家の末裔(LA CHUTTE DE LA MAISON USHER)
監督:ジャン・エプシュテイン
出演:マルグリート・ガンス、ジャン・ドビュクール
映画創世記に様々な映画技法を開発した
ジャン・エプシュテインの代表作。
エドガー・アラン・ポーの小説を下敷きに
しているものの、かなりの実験映画ですw
なんと助監督はルイス・ブニュエル。
この映画の直後に作られた「アンダルシアの犬」
にも影響を与えている。
特に多重露光を試そうとしているのが
「アンダルシアの犬」からひしひしと
伝わってくるが、
あまりにも「アッシャー家の末裔」の
多重露光が異常すぎて真似に失敗している。
あんなカオスな映画でも、
コイツには追いついていなかったのだ!
ストーリーは死人復活系ファンタジーなのだが、
明らかに映像がらりってますw
異常にスローモーションだったり、
多重露光を嫌と言うほど使ってくる。
あのゴダールが「さらば、愛の言葉よ」で
魅せた3Dの特性を使った右目と左目で
違う映像を流すいやらしさを魅せた。
しかしこの元祖はコイツだった模様。
3D使わず一つの風景の映像に、
謎のろうそくの映像をぶち込んで
見にくくさせる。
正直1時間未満のコイツをガチの
無声で観るのは辛かったが、
映写機のガシャコンという音、
マニアしかいない空間で
こんなにもロックな拷問を
受けたのは貴重な体験と言えよう。
そんな「アッシャー家の末裔」、
3/8(日)12:30の回は
音楽付きとのことなので、
インスピレーション受けたい人は
是非訪れてみよう!
ちなみに…
アンスティチュフランセ東京では、今ゲームに関する展示も
同時開催中。実際に遊べるので、映画の待ち時間に利用してみては
いかがでしょうか?
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