制作期間怒涛の12年「6才のボクが、大人になるまで。 」ザグレブのミニシアターkinoEUROPAにて

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ブンブンの留学先での帰国レポート
テーマは「映画館学」。

やたらと高い日本の映画料金
システムを訴えてみようという
試みでフランス含め世界の
映画館を調査することに
しました。

今回はザグレブのミニシアター
kinoEUROPAに潜入です。
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ザグレブはやたらとバーが
多く、レストランを探すのが
大変な場所だからか、
映画館の半分がバーに
なっています。
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幻想的なバーを抜けると
映画館ショップがあります。

チケットはここで買うらしく、
25kn(500円)で、
「6才のボクが、大人になるまで。
」を観ることにしました。

ここもパンフレットは
売ってません~_~;
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手抜きなチケットを
もぎられ、中に入ると
ガチでオペラ座を意識した
内装でした。

オペラ座を意識した内装は
日本にもある。
TOHOシネマズ有楽座、
丸の内ピカデリーetc
しかし、本当にオペラ座を
意識して作っている点
負けます。

ここの映画館は字幕を映画の
中に入れるのではなく、
オペラのようにフィールド外、
ここでは画面の下に表示させる
のだ。これは面白い。

外国は吹き替えばかりだと
聞いていたが、それは間違い
のようだフランスも
結構字幕でやるし、
クロアチアは完全字幕だ!

さて、映画泥棒のCMなき
快適な予告編群を観て映画鑑賞
(≧∇≦)

「6才のボクが、大人になるまで。」
監督:リチャード・リンクレイター
出演:イーサン・ホーク、
パトリシア・アークェット、
エラー・コルトレーン
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人の成長を描く作品は、
大抵一人の登場人物を
数人の役者が演じ分けている。

それを、12年かけて一人の
少年に演じさせた化け物
みたいな作品が誕生した。

まず、制作期間が1本で10年を
超える作品は珍しい。

ブンブンの知る限り
セルジオ・レオーネの
「ワンス・アポン・ア・タイム・
イン・アメリカ」ぐらいだ。

しかも、1作で10年以上
子どもの成長を追う作品は
前代未聞である。

町山智浩の解説だと、
イギリスのドキュメンタリー
「7up」シリーズ、
リンクレイター監督の
「ビフォア」シリーズ、
トリュフォーのアントワーヌ
シリーズが子どもの成長を
追っているとのこと。

ブンブンが知る作品群だと、
「スパニッシュ・アパートメント」
シリーズが該当するが、
いずれも数作またいでいる。

もう、この作品の凄さ
お分かりだろう。

とにかく、1作で俳優が
老いてく様子がわかる
ある意味残酷で
記念碑的作品なのだ!

しかも、よくあるセピア調の
ノスタルジックなシーンを
使わないところ、
ドキュメンタリータッチを
封印している。

まるで、ゲームの超制約
プレイをみているかの
ようでした。

ストーリーも笑いあり、
切なさありで3時間が
あっという間に感じる。

最初はなよなよしていた、
少年がたくましくなってく。

ふてぶてしい姉が、
グラマラスないい女に
なってく。感動の瞬間
である。

間違いなく、アカデミー賞で
何かしら賞を獲るであろう。

ただ…ただ、大傑作故に
一つチョーー惜しい点が!

普通の子もそうだが、
親の離婚を体験し
複雑な家庭で育った子は
思春期になると親や
先生、友達と大げんかを
する筈である。

普通の家庭で育ったブンブン
ですら親と大げんかしたこと
ある。

確かに姉が空気を読みまくる
性格なのだが、魂の衝突
描写が甘かった。
本当惜しすぎる~_~;
テストで98点獲った時
みたいな作品でした。

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