“Ç”ブンブン映画ランキング2015外洋画部門1位は「ミニオンズ」を破り…

ブンブン映画ベストテン2015外洋画

今年は、「マッド・マックス」に「ターミネーター」、
「ジュラシック・ワールド」に「スター・ウォーズ」
といつの時代だよと思う程リメイク、リビュート
作品が相次いだ。とは言っても最近の
この手の作品は、ハイレベルなものが
多く、特に「マッド・マックス/怒りのデス・ロード」
は大傑作となった。
また、ブンブンは今年多くの映画祭に参加し
ユニークな作品とたくさん出会った。
そんなブンブンの2015年ベストテンは
いかなものか?見てみましょう!

第1位:タクシー

監督:ジャファル・パナヒ
出演:ジャファル・パナヒ
製作年:2015

東京フィルメックスで観たイラン映画。
安定のイラン・クオリティだが本作は
ずば抜けて凄い!金熊賞を獲るのも納得。
タクシーの車内だけで展開される、
ドキュメンタリーと劇映画の境目のない話。
イラン政府から目をつけられているパナヒ監督の
反骨精神がギャグとして反映される。
どんでけ制約があっても、政治的かつ娯楽な
作品を創り上げてしまうその力量は尊敬に値する。

第2位:ミニオンズ

監督:ピエール・コフィン&カイル・バルダ
声の出演:サンドラ・ブロック、ジョン・ハム
製作年:2015

近年、アニメのグローバル化志向が強くなっている。
「アナと雪の女王」はlet it goの歌詞を各国版製作し、
注目を集めた。しかし、ミニオンズの凄いところは
そういった外部対策でグローバル化を図るのではなく、
作品内で収めたことだ。特にミニオンズのキャラクター
造形に力を入れていた。「ヤキトリ」「ウラー」
「オラー」と色んな言語の、響きの良い言葉だけを
抽出した台詞は親近感とコミカルさを与える。
そして、アニメだからと手を抜かないサントラセンス。
ローリング・ストーンズやザ・フー、ジミ・ヘンドリックス
を起用するあたりの本気度がこれまたステキだ。
とにかく、本作はキレッキレで90分間ノンストップな
ジェットコースター映画でしたぞ~

第3位:マッド・マックス/怒りのデス・ロード

監督:ジョージ・ミラー
出演:トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン
製作年:2015

ジョージ・ミラーはてっきり、もう「ベイブ」や
「ハッピー・フィート」のような子ども向け映画
しか作れないと思っていたが、なんてこっった!
アーティスティックなカルト映画を創り上げてしまった!
砂漠を往復するだけの話、台詞も少ないのに
アクションで語る。CGに頼らない、危険すぎるスタント
どうかしているぜ!
「キャロル」勢が異常に強いが、本作に
アカデミー賞作品賞&監督賞を与えたい!そんな作品だ。

第4位:ヴィクトリア

監督:セバスティアン・ジッパー
出演:ライア・コスタ、フレデリク・ラウ
製作年:2015

ワンカット映画、
こういった作品は珍しくない。
ソクーロフの「エルミタージュ幻想」や
トリックこそ使っているが「バードマン」、
ヒッチコックの「ロープ」などある。
しかし、多くが狭い空間でワンカットを魅せている
のだが本作は2時間20分という長時間ドイツの
街を予測不能な程に大移動する。
役者も主要な台詞以外アドリブで、
バカな少女ヴィクトリアがチンピラとを
壮絶な一夜を送る物語に興奮とカタルシスを
ねじ込んだ。なめるようなカメラワークや、
スリリングなラスト30分。
これは只者じゃない!!!!

第5位:インヒアレント・ヴァイス

監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ベネチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン
製作年:2015

映像化不可能につき、
原作者トマス・ピンチョンも一作も
映画化させようとしなかったのを、
鬼才ポール・トーマス・アンダーソンが
説得、あの問題作「重力の虹」映画化の
練習として作った本作は異常な再現率。
正直B級映画には変わりないんだけれど、
PTAが作るとピンチョンの匂いまで再現する
トンデモナイ作品だ。役者の使い方も絶妙で、
特にジョシュ・ブローリンが
「チョット、キイチロウ、モット、パヌケークス!」
と言うシーンは爆笑だ。
まさか、原作のそこまで再現するんだね~
ピンチョン好き大満足の作品。
「重力の虹」完成が楽しみになったぞ~
ちなみに余談だが、なんと本作の原作の
翻訳者が我が法政大学国際文化学部の
教授でこれまた驚いた!

→NEXT:6~10位

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