【ルーマニア映画】『ラザレスク氏の最期』死にゆく身体は何処へ?
ラザレスク氏の最期(2005)Moartea domnului Lazarescu 監督:クリスティ・プイウ出演:イオアン・フィスクテーヌ、ルミニツァ・ゲオルジウ、ドルー・アナ、ダナ・ドガル、モニカ・バルラディアヌetc…
ラザレスク氏の最期(2005)Moartea domnului Lazarescu 監督:クリスティ・プイウ出演:イオアン・フィスクテーヌ、ルミニツァ・ゲオルジウ、ドルー・アナ、ダナ・ドガル、モニカ・バルラディアヌetc…
本作は偶然にもコロナ禍とリンクしており、前作『シエラネバダ』では狭い部屋に何人もの人を密集させてルーマニア史における世代断絶によるヒリヒリとした会話と遅々として進まない物事が描かれてきたのに対してこの『MALMKROG』では終始ソーシャルディスタンスを取りながら同様の属性違いによる意見の対立とマウント合戦が描かれていく。間合いを取り、終始絵画的構図を作っていく人間の配置の美学に圧倒される一方で、展開される哲学的な議論は非常に難解で一度観ただけではわからないところも多い。内容と歴史背景に関しては他の方に考察を譲りたいと思う。
シエラネバダ(2016) SIERANEVADA(2016) 監督:クリスティ・プイウ 出演:ミミ・ブラネスク、ジュディ・スタテetc 評価:80点 本年度カンヌ国際映画祭で 絶賛されるものの無冠で 終わったルーマニア映…