ネタバレ

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【ネタバレ考察】『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』伸縮性の糸、修羅場へ

日本はアニメになればどのような内容であっても関心の目が向けられる傾向にある。『風立ちぬ』や『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のようにもし劇映画であれば大人向けで奥深い内容故コアなファンぐらいにしか見向きもされない内容が、アニメであれば老若男女が楽しみ、数々の考察がなされる。ひょっとすると「失われた時を求めて」や「重力の虹」といった難解小説もアニメ化したら社会現象になるのではと期待したりする。

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【東京国際映画祭】『牛』アンドレア・アーノルドの軟禁牛小屋※ネタバレ

第34回東京国際映画祭でまさかまさかのアンドレア・アーノルド監督最新作『COW』が上映された。アンドレア・アーノルド監督は長編5作中3作(『Red Road』、『フィッシュ・タンク』、『アメリカン・ハニー』)でカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞している天才的な監督である。そんな彼女が牛目線のドキュメンタリーを撮ったということで、ラインナップ発表されるとTwitter映画ファンの間で盛り上がった。これが予想以上に壮絶な内容であった。

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【ネタバレ考察】『東京自転車節』笑いながら泣き、怒るUber Eats配達員

ポレポレ東中野界隈で話題となったコロナ禍ドキュメンタリー『東京自転車節』があつぎのえいがかんkikiにやってきましたので観ました。本作はコロナ禍で仕事を失った映画監督の青柳拓が山梨から東京へ自転車一台上京し、Uber Eats配達員に挑戦する様子を撮ったもの。町山智浩がラジオで取り上げたこともあり、かなり評判高い映画ではあったのですが、これがかなり困った内容でありました。今回はネタバレ考察として本作を掘り下げていきます。

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【ネタバレ考察】『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』失われたマドレーヌを求めて

James Bond…License to kill…History of violence…

映画館ですっかり擦り込まれること約2年。ようやくダニエル・クレイグボンド最終章『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』が日本公開されました。Twitterでは台風の負けんじと10/1(金)初日に映画館に駆けつけたものの、あまりの微妙さに荒れている人が多数観測された。まさか007で、あの面白そうな予告編でそんな大暴投はないだろうと思ってTOHOシネマズららぽーと横浜で観てきました。確かに、大暴投はなかった。『闇の列車、光の旅』、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』のキャリー・ジョージ・フクナガ監督なので堅実な映画作りをしている。だが、その真面目さ故かあまりにも退屈だった。007でここまでつまらなくできるのかと思うほどに退屈だったのです。今回は、そんな悲しい駄作『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』に対してネタバレありで文句を徒然なるままに書いていきます。

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【ネタバレ考察】『空白』誤解の空白、赦しの空白

『ヒメアノ〜ル』、『犬猿』、『愛しのアイリーン』と今、脂が乗っている監督のひとり吉田恵輔の新作『空白』をユーロスペースで観てきました。現在公開中の『由宇子の天秤』同様、正義の暴走を重厚に捉えた2020年最重要作品のひとつでありました。例のごとく、思わぬギミックと笑いに満ち溢れた作品のなのでネタバレあり考察とします。

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【ネタバレ考察】『映画 おかあさんといっしょ ヘンテコ世界からの脱出!』ユーザはマニュアルを読まない

また2作目『映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!』では、前作がオムニバス形式だったのに対し、一直線の物語に挑戦する。敵役すりかえ仮面(小林よしひさ)が何故イタズラするのかを掘り下げる。その理由が、イタズラをして他者に認知してもらわねば消滅する運命を抱えていたというもので、いじめっこを排除することが平和に繋がらないことを訴えていた。子ども映画の倫理譚は『それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星』における産業廃棄物問題を始めとして深い領域まで掘り進めており感銘を受ける。また、映像面でもフレームの外側を活用し、ガラピコぷ〜の民が目に映らぬところでどんちゃん騒ぎする様子が描かれている。幼児の眼を信じての演出。スクリーンには草むらしか映ってないのに、幼児たちが爆笑していたのが印象的であった。

さて、今回シリーズ3作目ということで朝イチで観てきました。

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【ネタバレ考察】『オールド』シャマラン最高傑作!ある日本映画のラブレターでは?

M・ナイト・シャマランといえば『シックス・センス』でどんでん返しの人のイメージがついてしまい、毎回その呪縛と闘っているような監督である。だが、実はその呪縛というのは観客の心を縛っているに過ぎず、実は彼は一貫して俺的ハリウッド映画を作り、そのねじ曲がったもう一つのハリウッド映画像が面白さに繋がっている。例えば、国際的にカイエ・デュ・シネマぐらいしか評価していない『レディ・イン・ザ・ウォーター』を例に取る。一見すると、ウンディーネ的話の翻訳や、怪物映画として失敗しているように見える。ある意味、それは正しい。あの映画には怪物はいらなかった。彼は寓話を通じて、多様性と言いつつもバラバラになってしまっている現代人を繋ぎとめようとしたのだ。宗教が、人々をあるベクトルへ向けさせるのと同様。寓話を通じて絆の温もりを描こうとした。と同時に、その絆も禍々しい側面、ある種の陰謀論的危うさをも示唆しており魅力的であった。『ミスター・ガラス』では、シャマランなりのヒーローユニバースを築きあげた。さて、『オールド』はどうだろうか?今回はネタバレありで『オールド』の謎に迫っていこうと思う。