『オフサイド・ガールズ』愛国心はあれども

オフサイド・ガールズ(2006)
OFFSIDE

監督:ジャファル・パナヒ
出演:シマ・モバラク・シャヒ、サファル・サマンダール、シャイヤステ・イラニ、M・キャラバディ、イダ・サデギ、ゴルナズ・ファルマニ、マフナズ・ザビヒetc

評価:80点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ジャファル・パナヒ『シンプル・アクシデント』公開に合わせて過去作をまとめて鑑賞している。ジャファル・パナヒの作品は制約の下で作られていることが多く、ミニマルでありながらクセが強い印象があるのだが、本作はその中でも入門的な作品だと感じた。

『オフサイド・ガールズ』あらすじ

女性のサッカー観戦が法律で禁止されているイランを舞台に、男装してスタジアムに潜り込んだ少女たちの姿をユーモラスに綴るハートフル・ストーリー。ドイツ・ワールドカップへの出場を賭けた大事な試合に忍び込もうとした1人の少女。入り口であえなく兵士に見つかってしまった彼女は、同じように捕らえられた少女たちと一緒にスタジアム内に勾留されるが……。監督は「チャドルと生きる」のジャファル・パナヒ。

映画.comより引用

愛国心はあれども

女性のサッカー観戦が禁じられている中、愛国心の強い少女がバスに紛れ込み、ワールドカップ出場を賭けた試合に参加しようと目論む。しかし、スタジアムの入り口で阻まれる。なんとかして中に入ろうとあのてこの手で侵入を試みる。『閉ざされたカーテン』や『人生タクシー』同様に、主流となる事象の外側を通じて社会を描こうとする。スタジアムからは歓声が上がる。主人公は心からイランを応援しており、中へ入ろうとするが警備員が必死に止める。スポーツは政治的だと言われるが、その政治に体制側であったとしても入れない実情をユーモラスに描いている。相変わらず狭いスペースで大胆に物語を展開しており、冒頭のバスでもみくちゃになりながら揉める場面は大迫力だった。