『死者とのちょっとした取引』脆き砂の城

死者とのちょっとした取引(1994)
Petits arrangements avec les morts

監督:パスカル・フェラン
出演:カトリーヌ・フェラン、ディディエ・サンドル、シャルル・ベルランetc

評価:65点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

カイエ・デュ・シネマベストに選出されたパスカル・フェラン『死者とのちょっとした取引』を観た。

『死者とのちょっとした取引』あらすじ

It’s summer, on the beach of this little town in Brittany, a man around 40 is building a sand castle. A few people watch him. We will be told the story of three of them : a boy, Jumbo, aged 9 ; Francois, aged 30, and his sister Zaza, around 40. All of them had to deal with the death of somebody they cherished. How to keep on living after this ?
訳:夏、ブルターニュ地方の小さな町の浜辺で、40歳くらいの男が砂の城を作っている。数人の人々が彼を見守っている。物語は、そのうちの3人の物語――9歳の少年ジャンボ、30歳のフランソワ、そして40歳くらいの妹ザザ――の物語。彼らは皆、大切な人の死を目の当たりにしていた。この後、どうやって生きていくのだろうか?

IMDbより引用

脆き砂の城

ビーチで砂の城を作るおっさんの周囲にいる3人を軸として話が展開される。ひとり目はカラフルなキャップを被った悪戯坊主ジャンボである。ジャンボは悪ガキたちに絡まれる過程で砂の城を破壊してしまったことに罪悪感を抱えている。家族との関係性もあまり良くない。感情の逃避場所がビーチとなっている。ふたり目はビーチを遠くから見つめる男である。彼は城を作っているおっさんの弟であり、彼に対する眼差しを通じて確執が語られる。最後の人は、砂の城の近くで寝ている女である。彼女はおっさんの妹である。映画は彼女の夢で展開される不思議な出来事を描いている。

『死者とのちょっとした取引』は、砂の城に人生における緩く脆い繋がりを象徴させ、赤の他人の人生、親戚の現実と夢とで分離するものを結び付けている。人間というのは容易に関係性が壊れてしまう。だが、悲観的になることなく協同することが重要だとするクライマックスに胸が熱くなった。