ドールハウス(2025)
監督:矢口史靖
出演:長澤まさみ、瀬戸康史、田中哲司、安田顕、風吹ジュンetc
評価:80点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
師走なので2025年に観逃がした映画を片っ端から観ている。矢口史靖『ドールハウス』を観たのだが矢口史靖監督作だけあって安定の面白さだった。
『ドールハウス』あらすじ
「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」の矢口史靖監督が長澤まさみを主演に迎え、亡き娘に似た人形に翻弄される家族の恐怖をオリジナル脚本で描いたミステリー映画。
5歳の娘・芽衣を事故で亡くした鈴木佳恵と看護師の夫・忠彦。悲しみに暮れる日々を過ごしていた佳恵は、骨董市で芽衣に似たかわいらしい人形を見つけて購入し、我が子のように愛情を注ぐことで元気を取り戻していく。しかし佳恵と忠彦の間に新たな娘・真衣が生まれると、2人は人形に見向きもしなくなる。やがて、5歳に成長した真衣が人形と遊びはじめると、一家に奇妙な出来事が次々と起こるように。人形を手放そうとしたものの、捨てても供養に出してもなぜか戻ってきてしまう。佳恵と忠彦は専門家の助けを借りながら、人形に隠された秘密を解き明かしていくが……。
佳恵とともに人形の謎に迫る夫・忠彦を瀬戸康史、佳恵と忠彦の前に現れる呪禁師・神田を田中哲司、私服警官・山本を安田顕、忠彦の母・敏子を風吹ジュンが演じる。
矢口史靖の職人芸
本作は予告編のコメディ感とは異なりガチ寄りのホラーである。真面目に古典的なホラー、それをハリウッド映画的なリッチな空間でやってのけようとする気概を感じる。
まず、子どもが行方不明になる場面から始まる。アメリカのサバービアを彷彿させる住宅地に人を集める。それが失踪による集合、悲鳴による集合でもって行われる。引きで撮る群れのショットの豊かさに惹き込まれる。そこからはストイックに時間を飛ばしていき、人形との出会いと娘の誕生でもって環境を整えていく。
娘は不気味な人形を気に入っているようで話しかけていく。その内容は明示されないが、友だちとの遊びによる事件、肉体に刻み込まれる傷によって事態が大きくなっていく。異変に母は気づくが、児童虐待と疑われ入院させられる。真実が噛み合わない環境で、ようやく人形が猛威を振るうわけだが、『東海道四谷怪談』や『富江』のように執拗に突き放しても突き放しても運命がそれを許さないように追いかけて来る様に怖くなる。
ここで重要なのは遠距離移動による恐怖と短距離移動による恐怖が時間の伸縮によって結び付けられる映画的作りをしている点にあるだろう。痛ましき過去が追いかけて来るように人形が離れては近づいてを繰り返す様、そして部屋の中で布がふっと背後から流れるように通り過ぎていく様。
このような細かい演出をひたすら積み重ね、YouTuberの描写も現実的なフォントやSEを採用する丁寧な作りに感動したのであった。












